夏鳥 (その1) 夏鳥として海の向こうから渡ってきて、園内で繁殖するキビタキ。 同じく園内で繁殖するオオルリとともに、当園地の人気者です。 しかし、どうやら、今シーズンの夏鳥観察適期は終盤のようです。 秋まで、いることはいるのですが… オスの婚活が終わって囀らなくなってきたり、樹の葉が茂ってきたために、耳でも目でも見つけづらくなってきました。 とは言え、キビタキ(♂)は、その鮮やかな色から、木の葉の陰にいても比較的容易に見つけることができます。 ところで、この写真の個体を観察中に、盛んに 『カチッ カチッ』という音が聞こえていました。 知り合いに聞くと、どうやらそれは、オス同士が縄張り争いをする時のくちばしを鳴らす音とのことでした。
夏鳥 (その2) こちらも、毎年繁殖(営巣)を確認しているノジコです。繁殖地は日本だけで、それも本州中部に限られ、場所も局所的ということから、なかなか観ることができない野鳥です。 その希少な鳥が10年以上にわたって毎年営巣しています。おそらくは、同じ個体ではなく、その子孫が当園地を訪れているのでしょう。 それにしても、はるか彼方の外国から、海を渡り山を越え、よくぞピンポイントでこの地を見つけられるものです。 方向感覚に多少問題のある当WEB管理人としては、この小さな生き物に、いわば畏敬の念をいだいてしまいます。 そろそろ、夏鳥の囀りが聞かれなくなりますが、このノジコ だけは、時には8月ごろまで、その美声を聞くことができます。
危険な黄色 同じ黄色でも、こちらは危険な黄色。 アシナガバチです。 写真は、女王蜂が一匹で巣作りを始めたところ。このまま放っておけば、やがて次々と生まれてくる働き蜂(すべてメス)によって新築工事は急ピッチで進み、数ヶ月後には数百匹の大所帯になります。なお、原則として、園路から離れたところに作られた巣はそのままにしておきます。 ヒトにとっては、危険生物であるとともに、害虫を食べる (※) ことから益虫の面もあります。 もっとも、この益虫 ・害虫という分類は立場の違いで変わるもの。 例えば、モンシロチョウは野菜をつくる立場からは害虫の最たるものとなります。 (※) 肉食するのは幼虫だけで、成虫の餌は樹液や幼虫の分泌液。