.    '17年10月13日

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満月の夜

 『月に叢雲(むらくも) 花に風』… 良いことは永続きしないとのことわざですが、この夜の空は、満月と叢雲の競演となりました。 この日は、月齢 14.9。翌日の月齢 15.9 の満月は、雨天のため観ることはできませんでした。 ただし、そのことは予見できていました。この雲は【高積雲】、低気圧を伴っている場合には天気が崩れる前兆の雲です。  案の定、翌日は終日雨となりました。 ところで、秋は雲ウォッチングには楽しみな時期です。 同じ【巻積雲】でありながら、形の違いによる 「うろこ雲」 「いわし雲」 「さば雲」や 天空の高い所にできる【巻雲】が観察できます。 青空に浮かぶ そのような雲を見ていると、まさに 天を高く感ずる 今日この頃です。






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お菓子の家

 パステルカラーに色づいたノブドウの実。 しかし、これは本来の実(果実)ではありません。 ノブドウミタマバエという虫が実に産卵したためにできたのが、このノブドウミフクレフシという "虫こぶ" です。 虫が分泌した植物ホルモンにより成長に異常をきたして出来たこの中には、タマバエの幼虫がいます。 虫こぶは、幼虫にとって外敵から身を守り、内側を食べて育つ、まさにシェルター兼お菓子の家です。 今、園内では、このような虫こぶ(虫えい)や、菌によってできる "菌えい" が、数十種余り観察できます。その気になれば容易に見つかるため、花や鳥や昆虫観察の端境期の今、間もなく始まる紅葉シーズンまでをつなぐ見ものの一つになっています。 






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山道を歩く (10月21日開催予定)
 第108回からすの学校は、『間道を歩く ~知られざる烏川の山道を歩く~』。 写真は、(天候が悪くなければ)休憩予定場所から見える前常念岳。  安曇野の多くの場所から見られるのは常念岳と前常念岳の2つのピークからなる双耳峰です。 しかし、この場所からは常念岳は前常念の後ろに隠れてしまい、ピラミダリスな前常念岳だけの山容になります。 この左側には、当緑地のシンボルにもなっている 蝶ヶ岳が連なります。山岳眺望だけでなく、ほかにも見どころの多い今回の講座。 地質・歴史・民俗・自然 等々、広範囲にわたる話題も聞き逃せません。秋真っ盛りの烏川の山に分け入り、知られざる道を歩き、見慣れない景色を楽しめることでしょう。