押忍(オスッ)! こちらに歩いてくる、とても恰幅の良い野鳥はウソ。 『嘘っ! ウソってこんなに丸いの?』 と思われたのではないでしょうか? ちょいとメタボな体型を見て、『これで飛べるのだろうか?』と、しばらく観察することに。 盛んに地面をつついているので、落ちている木の実でも食べているのかと思いきや… 融雪剤の塩カル(塩化カルシウム)でした。 サルやニホンジカ が食べているのは見たことがありますし、他の野生動物も食べることは知られています。 しかし、野鳥が食べるという話しは聞いたことがなかったので、見間違いかなとも思ったのですが… その後しばらく採餌が続いても 吐き出さなかったことから、やはり食べていたと考えられます。
長旅を前に 雪降る中、マヒワの群れがケヤマハンノキの種を食べていました。 その数は200羽を超えていたと思われます。緑がかった暗い黄色を【鶸色(ひわいろ)】というとのこと。マヒワのオスの体色からの命名のようです。 この冬中、幾度となくその姿や食痕 (落下したおびただしい数のケヤマハンノキやタニガワハンノキ あるいはヤシャブシの種)が目撃されました。 少数が高山や北海道で繁殖するようですが、多くは冬鳥として、海や山を越えて日本に渡り来て冬を過ごし、春を前に日本を去るようです。 この時の彼ら彼女らは、はたしてどちらなのでしょう。 もし、後者であるならば、この小さな体で乗り切る至難の旅を、どうぞ無事に終えますように…
こちらは、長旅中 (園地外情報) 自然観察グループをご案内して、鹿島槍ヶ岳山麓をスノー・シューで散策していた時のこと。 数百匹の セッケイカワゲラ の大行進に出会いました。 積雪 1mの河原を、体長数ミリの虫が上流を目指して進んでいたのです。 春、川の中に産み落とされた卵は、幼虫となっても川の底で過ごし、秋が過ぎ冬になると成虫になり陸に上がり、数ヵ月を雪の上で生き続けます。 そして、生まれた場所である上流を目指して、(翅が無いため)ひたすら歩き続けます。多くの昆虫は、厳しい冬を卵や蛹で過ごし、成虫となって繁殖期を過ぎれば短い命を終えますが、このセッケイカワゲラは、快適な季節を水底で暮らして、苛酷で長い冬を雪上で過ごします。…ん~むぅ