学名は 『(王冠をかぶる)小さな王様』 『えっ!? ふぐ提灯?』と思いきや… キクイタダキです。 和名の由来は【菊】の花にみたてた羽毛(冠羽) を頭頂に【戴(いただ)いて】いるからとのこと。 通年園内に生息し繁殖するミソサザイ とならび、日本国内では最小の野鳥です。 ちなみに、全長は10cm、体重は3~5g(=1円玉、3~5枚分)と、驚くほど小型であり、その上 活動しているのが針葉樹林の中 (=葉が落ちず、見通しがきかない)でありながら、思いのほか見つけやすいのは、ひとえに、この菊の花びらのお陰です。 園内では主に今の時期(冬)に見られますが、この後、季節が進めば、より標高の高い所… たとえば、園内から望む 蝶ヶ岳や常念岳に移動することでしょう。
頭骨 頭骨標本が完成しました。ほぼ全てが園内や安曇野市内で亡骸を拾ったものです。 大空を飛翔するために、野鳥は極力 軽量化した体になっています。 頑丈なはずの頭骨でさえ、まるで紙風船のように頼りなく、これで大切な脳を守っていることに意外な思いさえします。 こうして 30種の頭骨を並べて比較すると、嘴の構造や形状に違いがあることが一目瞭然。 その違いは、採餌方法の特性からくるものであると納得できます。その一方で、『おやぁ? なぜなんだろう?』 との疑問も生ずるものもあります。 知っているつもり、見ているつもりの自然の姿も、こうして 改めてじっくり観察すると、様々な 発見があり、数々の疑問が生まれてきます。
摸摸具和 と 野衾 写真はモモンガとムササビの糞。モモンガの糞が黄色いのは、スギの花芽を食べた結果です。 いずれもが、園内での落とし物。これまで 両者の生息域は離れていると考えていたのですが、この糞は同じ場所にありました。 どうやら、最近になって、モモンガがムササビの領域に侵出したようです。餌場が重なるだけで繁殖場所は棲み分けているのでしょうが… どうぞ、お互いにうまく折り合って暮らしていきますように。 なお、過去には、園外で保護されたムササビを 『傷病鳥獣の一時的保護』 として飼育したことがあります(⇒ 過去 旬情報 '11.12.29)。 【お知らせ と お願い】 両種の保護のため、目撃場所や営巣場所は公表しておりません。