.    '18年5月5日

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どうしたのかな?

 なにやら今年は、オオルリの数が少ないようです。 毎年恒例となっている【からすの学校・オオルリ観察会】において、これほどオオルリとの出会いが少なかったことは過去にありません。 いつもなら、渡ってきた直後のオスの集団を、あちらこちらで見られるのですが、今年はそのような状況が無いまま、ピークを過ぎてしまいました。 とはいえ、おそらく営巣し繁殖するペアは何組かいるでしょうから、秋までは少ないながら見ることはできるはずです。 他に、園内で最近見られた夏鳥は… キビタキ、ヤブサメ、クロツグミ、センダイムシクイ、エゾムシクイ など。やがて、常連のノジココサメビタキの姿も見られたり、ヨタカの声が聞かれるようになることでしょう。





  彼は、園内で伴侶を見つけ、秋までいるのかな?


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花咲く

 例年になく早く開花したムラサキヤシオ。後を追うように、ヤマツツジもいっせいに咲き始めました。 他にも、マルバアオダモカラマツをはじめ、いつもならばもっと遅くに咲く樹の花が、すでに開花しています。 それにしても、あわただしい花の時期でした。 桜にしても、いつもならば、まずはエドヒガンソメイヨシノが咲き、それが終わりかけるころ、カスミザクラオオヤマザクラが咲きだします。 しかし、今年は、それらの開花時期が一部の場所では重なっていました。 こんな年には、交雑により新たな桜が生まれる可能性が高まります。 さらに、ここ安曇野では、松枯れ(マツ材線虫病)によりアカマツが枯れて、桜が育ちやすい環境になっています。





  花の色といい 形といい、好ましいツツジのひとつ


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花散る

 一方こちらは、すっかり散り落ちたイタヤカエデの一種のイトマキイタヤ(別名:モトゲイタヤ)。 足を踏み入れるのをためらわせるような、一面の落花です。 明るいレモンイエローの花と葉が開く時期には、来園された多くの方が、遠くに見えるこの樹に興味を持ち、離れた場所からわざわざ足を運びます。 植物の花でヒトの目を惹くものは、その多くが、野鳥や昆虫などに花粉を運んでもらうための仕組みです。しかし、カエデは風で花粉を運ぶ風媒花。 特に生きものに関心を持ってもらう必要はありません。それなのに、なぜこんなに美しくしているのでしょう?   とはいえ、やはり この花の数の多さは『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』戦法を思わせます。





    風媒花は、花粉(雄しべ)の多さで勝負する