小さな小さな きのこ 写真はチャダイゴケ(茶台苔)。茶碗を載せる茶台に因んでの命名でしょうが、むしろ茶碗そのもの、あるいは盃に似ています。 なお、苔と名付けられていても、実は菌類。ですからこれは、子実体(=キノコ)です。 直径は、わずか 2,3mm。そのため、群生していても、気づかないことが多いようです。なによりも変わっているのは、形と胞子。盃のような中に1mmにも満たない、まるで碁石に見えるものが詰まっており、その中に胞子が入っています。この状態で、雨を待ちます。雨滴が当たる力を使って外に飛び出そうという作戦です。 菌類は、まだまだ未知の世界(名も無い種の方が多いとか)。当園内にも、知られざるキノコが生えているかも…
啄木鳥 枯葉を踏む自らの足音しか無い静寂そのものの森林エリアを歩いている時のこと。 突如、頭上から聞こえた激しく樹を突く音に仰天して見上げると… そこには、枯枝に嘴を打ち込み続けるオオアカゲラの雌がいました。 それは、枯枝の中に生息している昆虫を捕食する行動です。 ところで… 【キツツキ】という名の鳥はおらず、【~ゲラ】と名付けられた野鳥の総称が【きつつき(啄木鳥)】です。 ちなみに、園内に生息するキツツキは… アカゲラ、コゲラ、アオゲラ、そして、このオオアカゲラです。 長野県では、オオアカゲラは準絶滅危惧種に指定されており、アカゲラより希少種なのですが、園内ではむしろ、このオオアカゲラを見ることが多いようです。
うつら うつら 背中に陽を受けて、気持ちよさそうに うとうと しているニホンザルの子ども。 まもなく、小春日和の季節も終わり、安曇野は厳しい寒さの日々を迎えます。 それまでの間、こうして穏やかな時を過ごします。 来園者が減るこの時期、時に園内では、我が物顔のサルたちが、冬に備えて皮下脂肪を蓄えるべく、盛んに食べ物を漁っています。 一方で その横では、子ザルたちが、じゃれあったり走り回って遊んでいます。 サルに限らず、多くの哺乳動物にとって、冬を生き延びることは試練といえます。とはいえ、それを哀れに思うのは筋違いです。 かといって、増え過ぎないための自然界の個体数調整と割り切るのは、ヒトの身勝手な考え方なのかも。