.    '19年1月29日

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いたのね…

 雪上に印された動物の足跡。 遠目に見て『タヌキかな? キツネかな?』と思いながら、近づいてよぉ~く見ると… 指の数は5本。 これで、4本指(正確に言うならば… 5本指であっても、4本の指跡だけが残る) タヌキやキツネあるいはイヌやネコではないことが判明しました。 これまで、当園内で生息を確認している5本指の動物は、サル、クマ、テン、イタチ、オコジョです。 しかし、それらとは 形・大きさ・歩幅・付き方が違います。なにやら、ネコかタヌキを思わせる、まるで梅の花のような丸形模様は…ハクビシン。 開園以来十数年の当WEB管理人でさえ、その姿や痕跡を確認したことはありませんでした。 これまでも いたのかな?  それとも新参者?





  この足跡の持ち主は、今どこを歩いているのやら


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国鳥

 展示剥製に、新たに仲間入りしたキジ。 日本の国旗国歌は知っていても、キジが国鳥であることをご存知の方は多くはないと思われます。 ちなみに、写真後ろはヤマドリ。国鳥選定の際、キジの対立候補になった鳥です。 観察会などでキジが国鳥であることを参加者にお伝えすると必ずある質問が、『国内で狩猟が認められている野鳥(← 水鳥を除けば、たった12種類)に含まれるのは、なぜ?』  『狩猟期間前に大量に禁漁区外(=狩猟してもよい区域) に放鳥されるのは、なぜ?』 といったもの。 それに対して… 『国鳥としての選定理由のひとつが、昔から狩猟鳥としてなじみが深いから』 という、なんとも曖昧模糊な回答でお茶を濁しています。





   目の前にして、改めて思うのは… 美し過ぎる


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国鳥(…の骨)

 上の剥製をつくる際に取り出した骨の一部である【竜骨突起】。ここに、翼を動かす筋肉(胸筋)が付着します。 種類によって形に特徴が あるため、たとえ骨だけになっても、それを見て、誰であったかが判る場合もあります。 ちなみに、キジは (他の多くの種と違い) 一枚板状でなく、枝分かれしているのが特徴です。 身体の大きさの割に翼は小さく、飛翔は得意ではありません。 しかし、瞬発力は強いようで、山道を歩いている時、出し抜けに草むらから飛び出して驚かされることがあります。あるいは、オスの場合は、縄張り宣言とメスへのアピールのためにおこなう母衣打ち(ほろうち)ができるのも、この竜骨突起があるからこそと言えます。







     鳥が【鳩胸】になるのは、この骨による