.    '20年4月9日

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雪害

 『寒くもならず雪も降らず、楽な冬だったなぁ』と、すっかり油断した3月29日、思わぬ雪害を受けました。 降雪量は大したことは無かったのですが、この時期特有の "水分を含んだ重い雪" のために、70本余りの樹が折れたり倒れたりしてしまいました。 そのほとんどが、アカマツでした。(残りは、数本のヤナギ、カエデ、クリ 等)
 なぜアカマツに被害が集中したかというと… 本来、針葉樹(スギ、ヒノキ、カラマツ…)の樹形は円錐形ですが、アカマツは、まるで広葉樹のような形(=着雪しやすい)をしています。 雪害を受けやすい樹形であることに起因して、当該地特有の事情(生え方) により、その多くが【巻き添えを食った】ことが要因と考えられます。





     道連れとなり、累々と横たわるアカマツ

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思わぬ出会い

 上記雪害による幹折れしたアカマツを片付けていると、なにやら見慣れぬ冬芽を付けた枝が落ちていました。見上げると そこには、驚くほど大きく生長したユクノキが立っていました。開園以来18年目にして、初めての確認でした。 アカマツの陰に隠れていたとはいえ、これまで気づかなかった不明を恥じながらも、言い訳 するならば… ユクノキの花は、数年に一度しか咲きません。 忘れたころに咲くため、開花すると世間を騒がせます。 現に、上高地に通ずる道路沿いには群落があり、4~5年ごとに咲くたびに マスコミのニュースネタになります。  この樹も咲いたのは開園以来 わずか 3回ほどなのでしょう… と、やっぱり言い訳がましいか… 





  2本立しており、1本(右側)は傷ついて痛々しい

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早い春

 写真は、いつになく開花が早まったハナネコノメ。 すでにセリバオウレン、ザゼンソウ、マンサク、ツノハシバミ、フサザクラは咲き終わり、今が盛りとダンコウバイ、アブラチャン、ショウジョウバカマ や、このハナネコノメが咲いています。 お次には キブシ、カタクリ、キクザキイチゲ、アマナが出番を待ち構えています。  それにしても、これまでにない速さで植物の開花が進んでいます。本来ならば、厳しい冬を乗り切って迎えた春に意気揚々とするこの時期です。 しかし、今年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)という、人類が初めて出遭った脅威に意気消沈の日々です。 不要不急の外出は控えるべきでしょうが、心身の健全を保つ外出は必要至急…





     ヒトの騒ぎをよそに、いつもの春が来た