.    '20年9月23日

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夏の出来事

 猛暑日や真夏日が続いていた頃、木陰 を求めて歩いている時にこんな光景が。 一面に落ちているのは枝葉の付いたコナラの実、いわゆる "どんぐり" です。 おびただしい数のどんぐりは自然に落ちたものではなく、ハイイロチョッキリ という昆虫が穴をあけ(矢印)、そこに産卵し 枝を切り落としたもの。この中で幼虫が育ちます。穴をあけ始めてから枝を切り落とすまでに 3時間以上掛かるとのこと。昆虫の一生からすれば膨大な時間を要します。  しかし、問題は落とした場所。 林内の湿潤な土の上ではなく ここはアスファルトの上。瞬く間に干からびてしまう… と思いきや。 ブロアーでの園路清掃で 林の中に吹き飛ばされました  ?(? ? ?)?





    干からびずにすんだ。 めでたし めでたし


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秋を知る

 山野草愛好家にファンの多い アケボノソウ。 秋の訪れを知らせる花です。 黄緑色の丸い点は蜜腺。 ここが昆虫の食堂となり、虫たちを呼び寄せ、花粉を運んでもらうはずなのですが…  しばらく見ていると、やって来た2頭のアリが 盛んに蜜腺の上を歩き回ったものの、雄しべや雌しべからは離れ過ぎているために、触れることはありませんでした。 それなりに大型の昆虫でないと (アケボノソウにとっては) 役立たないようです。 …と、ここで想起したのは桜。 サクラは花ではなく葉に蜜腺があるのですが、その目的はアリを引き寄せ(サクラにとっての)害虫を捕食 してもらうこと。ひょっとすると、アケボノソウも同じ戦略をとっているのかもしれません。





    リンドウ科の二年草。 花が咲くのは二年目


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樹の子

 この、なんとも刺々(とげとげ)しい キノコは、ツノシメジ。  見た限りの図鑑や資料では食毒不明となっています。 ちなみに、毒キノコか否かは、大学や保健所の研究室で分析機器を用いて… ではなく、誰かが食べて中毒を起こすことで【食毒不明】から【毒キノコ】に昇格(?)します。 そのため、かつては食用キノコでありながら、今や毒キノコとされているものがあります。  ツノシメジが図鑑に載り始めたのは最近(20年ほど前)であり、目にすることも少ないキノコです。一般には、標高の高いシラカバ林などで発生すると言われています。 写真は当緑地森林エリア標高950mのシラカバが点在するミズナラ林でのもの。観たいと願っていた 樹の子です。





       柔らかい棘… さて、その目的は?