日本の諺 (1)
あ行
○ 後の祭り 祭りがすっかり終わってしまってから、祭りを見にきても、しょうがないこと。 タイミングが遅いこと。
○ 頭かくして尻かくさず 自分では、ちゃんと隠れているつもりだが、お尻がでていて、ばれている。
○ 雨降って地固まる 物事がぐちゃぐちゃになってしまったが、そのことで、逆に良い方へ進んだことのたとえ。
○ 秋茄子は嫁に食わすな 姑の嫁いびり?、種子がないので子供に恵まれなくなる、食べると体が冷えてよくない。
○ 已己巳己 いこみき どれも似ているが それぞれ違う
○ 井の中の蛙 いのなかのかわず 井戸の中に住む蛙・カエル・は 外の世界を知らないから 自分が一番偉いと思っている。
○ 石橋を叩いて渡る 石橋でも、信用しないでコツコツを叩いて、安全を確認しながら 慎重に渡っていくこと。
○ 石の上にも三年 何事も三年間は辛抱して頑張り通すこと。
○ 陰徳陽報 いんとくようほう 人知れず善行を積めば、必ずよい報いとなって返ってくる。
○ 急がばまわれ 急ぐ時は、あせって近道するより、少し遠くなるけど、廻り道したほうが 確実で早く行ける。
○ 一寸の虫にも五分の魂 小さい弱い虫にも、それなりの気持ちや意地があるものだ。
○ 一事が万事 いちじがばんじ 人のひとつの行動を見ると、その人の性格がほとんどわかってしまう。
○ 一石二鳥 ひとつの石で、一羽を落とすつもりが、二羽に当たり二羽が落ちてきたので、儲けが二倍。
○ 一を聞いて十を知る 一の段階を聞いて、十の段階の内容までも 分かること。
○ 馬の耳に念仏 ありがたい念仏の言葉も、馬は理解できないので、意味がない。効果がないことのたとえ。
○ うち弁慶 家の中では、弁慶のように強がっているが、外では、おどおどした態度の弱虫の人。
○ 嘘も方便 悪意ある嘘はいけないが、その人のためを思って、方便として言う嘘は 使いようで許される。
○ 縁の下の力持ち 縁の下(人目につきにくいところ)で、皆のために頑張っている。
○ 鬼に金棒 ただでさえ強い鬼が さらに金棒をもつと 天下無敵になる。
○ 親の心子知らず 親は親の気持ちを、子供にわかってほしいと期待するが、子供に親の気持ちが伝わらない。
○ 溺れるものはわらをもつかむ 人は困った時には、何にでもすがる。
○ 思う念力岩をも通す 人間の思う・願う・強い意思は、念力となって岩をも砕くほどの力をもっている。
○ 岡目八目 おかめはちもく 碁からきた言葉、碁を打つ本人よりも、わきで見ている人の方が 八手も先が見えている。
○ 帯に短しタスキに長し 帯にするには短すぎる、かといって、たすきに使うには長すぎる‥どうも中途半端。
○ 起きて半畳 寝て一畳 人間 一人が暮らす空間を 適切に 言い表わした言葉
か行
○ 勝って兜の緒を締めよ 戦に勝って、喜んでばかりいないで 次の戦いにそなえて油断せずに 兜の緒を締め直す。
譬え、勝利者になっても、謙虚な態度。
○ 飼い犬に手を噛まれる 長年信頼していた人に裏切られることの譬え。
○ 借りて来た猫みたい よそから借りて来た猫は、たいへんおとなしくしている。 おとなしいふりをする。
○ 壁に耳あり障子に目あり どこで誰が見ていたり、聞いていたりするか、わからないから気をつける。
○ 臥薪嘗胆 がしんしょうたん 将来の成功を期して苦労に耐えること
「臥」はふし寝る 「薪」はたきぎ、「嘗」はなめる 「胆」は苦いきも
○ カエルの子はカエル 蛙の子は、親蛙に似て 泳ぎが上手い、出世していない親に子が似るたとえ。
○ カエルの面つら に水 水に慣れっこのカエルの顔に 水をかけたって へっちゃら。
○ 可愛い子には旅をさせよ 可愛い子は 甘えんぼうにならないように、親から離れ 旅に出て厳しい世間勉強が必要。
○ 木を見て森を見ず 部分の木は見るが、全体の森のもとまで気がつかない 視野が狭いこと。
○ 聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
わからないことを人に聞くのは、ちょっと恥しいことだけど わからないままにして
聞かないで一生送るのは、もっと恥しいこと。 分からないことは素直に聞こう。
○ 窮鼠猫を噛む きゅうそねこをかむ 追いつめられると いくら弱いネズミでも 猫に噛みつく。
つまり 捨て身のうっちゃり のこと。 「ユダヤの窮鼠猫をかむ」
○ 雉も鳴かずば撃たれまい 鳴き声をたてなければ 見つかることなく安全。
○ 口は禍のもと 無神経で、ペラペラとおしゃべり過ぎると、問題がもちあがる。 余計なことは喋らないこと。
○ 君子豹変 くんしひょうへん 君子は過ちに気づくとすぐに改める、又、主張や態度がコロコロ変わること。
○ 喧嘩両成敗 けんかりょうせいばい どちらが良いとか悪いとかでは無く、喧嘩した者は、両方同じく罰を与えられる。
○ 芸は身を助ける ちょっとした芸があると、暮らしていける。 芸は生きる役にたつこと。
○ 弘法も筆を誤る こうぼうもふでをあやまる 書の名人の弘法大師さえも、たまには、字をまちがえることだってある。
○ 転ばぬ先の杖 転んでケガしないように、杖を用意して歩くこと、先に起こるかもしれないことへの準備。
○ 紺屋の白袴 こうやのしろばかま 紺屋(染物屋さん)は お客の着物の染めに忙しくて 自分の着物を染める暇がない。
他人のことばかりに忙しくて 自分をかまっている時間がない譬え。
○ 虎穴に入らずんば虎児を得ず こけつにいらずんばこじをえず 目的達成するには、危険をおかす覚悟が必要。
○ 虎視耽々こしたんたん 虎が、鋭い目つきで獲物を狙うように、じっとチャンスを狙っている。 次へ