吉水榊神社春祭&秋祭(太々神楽) 〔所在地図〕

 この榊神社は、東武佐野線・吉水駅の北西約1.2kmに位置し、吉水地区の一番西のはずれに鎮座しています。大きな森に囲まれており如何にも吉水の鎮守様という風情です。また、本殿拝殿共に彫刻などの装飾が見事な社殿ですが、特筆すべきは神楽殿内部の装飾です。天井や板壁に描かれた花鳥風月の絵画は、神楽殿の装飾としては他に類を見ない素晴らしさです。

吉水榊神社太々神楽 (よしみずさかきじんじゃだいだいかぐら)
 この神楽は、赤見村大門(佐野市赤見町大門)に伝わる太々神楽を、昭和2(1927)年、吉水在住の有志数名が伝授を受け、これを吉水の鎮守である榊神社に奉楽し、氏子の五穀豊穣と家内安全を祈願したことに始まります。
 神社への奉楽は吉水敬神講の人たちにより、春祭(4月第4日曜)と秋の例祭(10月第4日曜)に行われます。神楽は、神々が舞う前に素面に白装束で御幣・鈴などを持ち、神楽殿周囲を清める舞に始まります。

 神楽の演目は、1.猿田彦之命の舞  2.岩戸開きの舞  3.事代主之命の舞  4.八幡大神の舞  5.大王之命の舞  6.大国主之命の舞  7.素佐能男之命の舞  8.経津主之命の舞  9.稲荷大明神の舞(白狐) 10.住吉大神の舞 11.金山彦之命の舞 12.大山津美之命の舞 の12座ですが、普通は時間の制約上、 1.猿田彦之命の舞、 2.岩戸開きの舞、 3.事代主之命の舞を主とし、大胴・ツケ太鼓・笛に合せて勇壮に、厳粛に、或いはユーモラスに演じられます。(神社設置の看板参照)

 この「吉水榊神社太々神楽」は、市町村合併前の田沼町が無形文化財に指定していましたが、平成17年2月の合併後、佐野市において佐野市指定無形民族文化財に指定替えしたものです。
榊神社拝殿
 吉水榊神社の主祭神は保食神(うけもちのかみ)で、別名は豊受大神(とようけのおおかみ)です。
 往古、小字大明神の白鳥神社境内より現在地に移されました。
神楽殿
 奉楽は、春祭(4月第4日曜)と秋の例祭(10月第4日曜)に行われます。神楽は、神々が舞う前に素面に白装束で御幣・鈴などを持ち、神楽殿周囲を清める舞に始まります。
神楽殿の内装
 左の写真は神楽殿の内部です。天井や板壁に描かれた花鳥風月の絵画は見事です。