第10章

遺跡を後にしたエルメシアたちが出たところは・・エルベルグ山脈 テレット・トンネル付近だった
古都まで、すでに目と鼻の先・・・しかし・・古都には物々しい警備兵があちこちに姿を見て
捕らえる事ができた・・・
〔これはいったい・・・俺が古都に来た時とはずいぶん違う・・・〕

エルメシアは門番に話を通し・・再び梨沙皇女の元に駆け寄った・・・
〔皇女これはいったいなんなんです・・この物々しい警備は・・・〕
エルメシアが皇女にこの事を問いつめた時・・・奥から聴きなれた声がエルメシア
の耳に聞こえ始めた・・・

〔戦争がはじまったんだよ・・・ピカプ−ルとブルネイの戦争がね・・・〕

!!!!

声の姿を見たエルメシア驚いた・・そこにはエルメシアの師匠のナイトと大師匠のテレス
の姿があった・・・
〔師匠・・なんでこんな所に・・・〕
〔何でとは・・ちょいと侵害だねww、私も元々は古都に関係ある人物だし・・それよりエルメシア・・
ご苦労だったな・・・〕
そこにオクレがナイトに話し掛けてきた・・・
〔初めまして・・・私はBISをしているオクレという者です・・ナイトさんテレスさん梨沙皇女はじめまして
・・それでお3人に聞きたいことがありまります・・・〕

オクレの発言に一同注目が集まった時・・オクレは口を開いた・・・

〔ナイトさん・・テレスさん・・それに皇女・・・あなた方はかつてレッドアイと壮絶な戦いの時、古都を
守り・・闘ったDivine Guardianの方ですね・・・〕

!!!!!!!

一同はオクレの発言で驚愕した・・・・その発言に皇女が口を開いた・・・
〔お若いのに良くご存知ですね、確かに私、そしてそこに居るナイトさん、テレスさんはかつて
Divine Guardianとしてレッドアイと壮絶な戦いで共にした仲間でもあります・・〕

し・・師匠が伝説のギルド・・Divine Guardianのランサ−だった・・・
エルメシアは・・言葉が出なかった・・・今までランサ−として教えを受けたナイトがDivine Guardian
と言う事実はまったてく教えてもらってなかったのである・・・
それでオクレは・・ナイト、テレス、梨沙の3人に詰め寄った・・・
〔もし、戦争が再びおきてしまったのなら・・・なぜあなた方が止めなかったのですが・・
かつてのDivine Guardianのあなた方なら・・止められたはず・・・〕
その発言にテレスは冷静に説明を始めた・・・

〔確かに止められたかもしれない・・20年前ならな・・・私たちも、もはや老兵の身だ・・
今戦っても・・かつての力は発揮はできないし・・・それぞれの事情もある・・
ナイトなんて・・敵の偵察をしたときの傷が原因で右半身が麻痺して槍すら握れない状態
・・・そういった私たちにできることは限られてしまってるのだよ・・〕

そこにナイトが説明を始めた・・・
(そういうことだ・・君達若者を巻き込んでしまって大変私も辛い・・だが、皆よ良く聴いて欲しい
今回の戦争の首謀者はピガプ−ル王国の摂政クリスチャンロ−ゼンクロイツだ・・偵察を
したとき・・彼の素性はすべて不明・・貴族と言う事だか・・出生記録、生い立ち、その他の
情報はすべて謎になっている・・・突如現れた貴族と言う事かな・・ただ・・・〕
ナイトは説明に口篭もってしまった・・・・

〔なんだよ、師匠・・ちゃんと説明してくれ・・!!〕
エルメシアと・・皆がナイトに話し掛けた・・ナイトは重い口を開く・・・

〔この戦いは・・・なんか大いなる力が働いているように感じる・・・〕

〔まさか・・・またレッドアイが結集して?〕
梨沙が・・ナイトに話したがナイトは首を横に振るのであった・・・そもそも
この戦争はもっとなにか大きな意思を皆は感じていた・・・

〔ところでエルメシアと皆に頼みたい事があるのだか・・・現在のリンケンにある
最前線の部隊に医薬品と食料を輸送するのでその警護にあたって欲しい・・
彼らも防衛線を張ってはいるが物資は限られている・・・明日にでも向かって
欲しいのだか・・・〕

テレスが皆に説明そして居た時横にいたマチョネスが不機嫌そうに・・・テレスに話し掛けた
〔残念だけど・・俺様はここでドロンさせてもらうぜ・・・〕
〔マチョネス!!〕
エルメシア達はマチョネスに詰め寄ったが彼の心は変わらなかった・・・
〔俺はさすらいの盗賊だ・・何処の国もギルドも所属はしない・・・それに最前線に行けば
ピガプールのドラゴンナイツと戦う可能性だってあるんだろう・・そんな化け物相手に戦うほど
おれっちは馬鹿でもないし愚か者でもない・・・エルメシア達だってそうだろう・・お前達は
古都ブルネイが・・梨沙皇女がなにかしてくれたか?・・それとも古都の雇われ兵隊か?
おれっちは古都にそこまでする義理は無いね・・何処が滅ぼうと何処が栄えようと知った
こっちゃないさ・・・〕

次の瞬間だった・・・マチョネスは誰かに顔の頬を殴られ・・・その場に倒れこんだ・・・
〔エルメシア・・てめぇ!!!〕
マチョネスを殴ったのは・・エルメシアだった・・・エルメシアはマチョネスの胸倉をつかみ
怒鳴りちらした
〔知ったこっちゃないなど・・・お前が知らない所でな・・この世界に住む民たちは苦しんで
居るんだぞ!!ピガプールの兵士達に強制的に連行され・・・家族バラバラになり、愛する
家族と会えないまま死んでった者もいる・・・それがお前の家族だったらどう思う!!〕

そうしたいざこざに止めたのはナイトとテレスだった・・・2人を押さえ込むと引き離した・・
〔彼の言う事ももっともだよ・・エルメシア・・これは本来古都の軍人が本当はやらねばいけない
仕事だ・・それを民間人の君達にさせるような仕事ではないが・・現在軍は警戒態勢中
私達は・・・そこまで嫌がる人間を強制的に行かせるような事はしない・・〕

そして・・エルメシアを抑えていたナイトはマチョネスに向かい話し掛けた・・・
〔すまないね・・・君がこの仕事をやりたくないのならそれでいい・・・今までエルメシア達を
助けてくれてありがとう・・感謝してるよ・・・〕

ナイトの台詞を聞くとマチョネスは古都の城を後にするのであった・・・