第11章

盗賊王マチョネスは考え方の違いから・・エルメシア達と別れをしなくてはならなくなった・・
それで、エルメシア、ごげぽん、クドリャフカ、ガイエン、オクレの5名に補給物資輸送の任を
任せられた・・・

〔りっく〜渡したい物て〜なんだよ・・・〕
梨沙皇女は執事が持ってきた物をナイトとテレスの両に渡した・・・
その渡した物とは・・・2名も良く知っている物で・・Divine Guardianの制服であった
〔ちょ・・・これをテレスさんと私に・・・wwww〕

この制服はかつてナイト達が現役だったころ着ていた衣装で白い詰襟の制服に
ブルーのラインが入ったもので肩にはギルドの階級があり・・左腕にはギルドの
紋章のワッペンが縫い付けてあるものだった・・・
テレスも着用したが少々苦笑いしていた・・・2人はどちらかと言うと制服を
着用して後方でふんぞり返るような人材でもなく・・明らかに馬子にも衣装・・
と言う感じであった・・・

〔それを着ていれば・・王宮には自由に出入りする事が可能です・・・後は重要な
会議があった時は招集かけますので・・その時は着てくださいね♪〕

ナイトとテレスは苦笑しながらお互いの姿を見ていてこう思った・・・
20年の時はたったが・・・上手く丸め込むのはりっくは変わってないとww
そんなこんなで・・ナイトとテレス・・エルメシア達は古都の城下町に足を
運ぶ事となった・・・城の入り口に差し掛かったところで門番の兵士達が
ナイト達の制服を見た次の瞬間だった・・・

カシャ!・・・・ご苦労様であります!!!

門番の兵士達はナイト達の姿を見た瞬間敬礼をして見送ったのであった
〔すごい効果のある制服ね・・www〕
こげぽんが笑いながらナイトたちを見ていた・・・
〔制服が凄いのであって・・中身はへたれだけどねwwww〕

ナイトは笑いながら・・・城下町のある食堂に足を運んだ・・・ここは古都ブルネイでは
人気の料理店で・・・安くて美味しい料理を出す評判のお店だった・・・
〔このお店は?・・・・〕
だがナイトは・・・エルメシアの声も聴かずに中に入って行った・・・と中に入った瞬間店員が
話し掛けてきた・・

〔あ〜お客さん・・今はお店は休憩中なのよ、また後にしてくれない・・・〕
店員さんの注意を無視してナイトたちは席に付くと・・ウエィトレスさんに注文した・・
〔テレス定食とナイトシェ-ド定食を1000人前ね・・・wwwwww〕
〔お客さん・・ふざけないで・・そんなものこのお店には無いし・・1000人前て〜〕
だが・・ナイトはあっけらかんとして・・・
〔コック長に言えばすべてわかるからwww〕
ナイトの発言にしぶしぶ・・ウエィトレスは厨房の奥に行った・・・そして・・・次の瞬間
だった・・・・

ずどどどどどどどどどどどどどどどどどどどどど・・・・・・

誰かが厨房から走ってきたのであった・・・その男はナイトとテレスを見た瞬間・・・

おおおおおおおお〜〜テレス!かわいいよテレスぅ〜〜〜〜〜!!!

その男は・・・テレスを見るなり抱きついて頬擦りしてきた・・・
そう・・この店の店長はかつてDivine Guardianと共にレッドアイと戦った社長のムスコの
経営するお店で、まんぷく亭社長組というお店だった・・・

だがテレスは社長を振り払ってから・・
〔シャチョー・・・20年ぶりに会ってそれかい!!〕
〔テレスぅ〜〜そんな久々なのにいけず〜〜〜〜〜〜ぅ〕
しかし・・テレスと社長のやり取りを見ていたエルメシアとこげぽんはぼ-ぜんと見ていた・・
そしてこげぽんの口から・・・
〔この人・・・もしかして・・・ホモ?〕
その発言を聞いた社長がこげぽんに向かって・・
〔ちぎゃ〜う!これは私のテレスへの愛情表現でホモとかではない!!!!〕

ナイトは気を取り直して・・社長に話し掛けた・・
〔相変わらずだな・・社長・・事態は知っていると思うけど・・明日エルメシア達を最前線の方に
向かわせなければならないんだ・・社長の自慢料理をエルメシア達に食べさせて欲しい・・〕
その台詞をきいた社長は・・・即答で返答した・・・

〔おっし、今日は貸切にするので午後の営業は中止・・腕によりをかけて美味しいもの作るから〜〕
と・・社長は浮き足だって厨房に戻り料理を始めた・・・
数分後出てきた料理は凄い物だった・・・キャンサーを使用した料理や極東の国から取り寄せた素材
どれも一品の料理だったのであった・・口コミで広まった社長の料理は確かなものだったのである・・
〔しかし・・・また争いが始まるとは・・・嫌な時代が来よったな・・〕
社長がナイト&テレスに話し掛けた・・・それにテレスは苦笑しながら話していた・・・
そして、募る話も色々と話し合っていたが・・そろそろ宴も終わりに差し掛かった
時であった・・・
〔テレス達は何処に泊まるの?良ければこの店の上が宿になってるから泊まって行きなされ・・〕
ナイト&テレス&エルメシア達は社長の言葉に甘え・・・・・1泊宿にご厄介になったのであった・・

そして夜・・一同寝静まった時の事であった・・・エルメシアは用をもよおしてトイレに足を運び
部屋に戻ろうとした時・・・何処から美しい音色が聞こてきた・・・・
エルメシアが宿の屋上に上がるとそこには月の光に照らされリュートを奏でるこげぽんの姿があった
エルメシアはしばらく曲を聞いていたが・・・こげぽんはエルメシアの存在に気付き慌ててリュートを
隠した・・・

〔いっ!・・何時から居たの!!!?〕
〔ちょっと前からだよ・・・こげぽんにそんな特技があったなんてね・・ww〕
〔・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・〕
こげぽんは恥ずかしがって・・・うつむいた・・・そしてエルメシアに話し始めた・・
〔ねえ・・・1人の少女の話・・・聴いてくれない・・・〕

まだピガプールが戦争一色になる前の時・・・あるに王族に1人の娘がこの世に生を受けた・・
その少女は愛情をいっぱい受けてすくすく育った・・・・だが楽しい時は長く続かなかった
両親はクリスチャンロ-ゼンクロイツの暗殺を企てたと言う疑惑で一族を牢獄に統監された
その時幼かった少女も牢獄に入れられるはずだったが・・・幼い子供と言う理由で
軍事施設に預けられて兵士として教育された・・・・
その少女は・・国に尽くし・・頑張れば両親の汚名も晴れ・・再び幸せな時が来ると
信じ・・国のため尽くしに尽くした・・・だが・・それは本当に正しき道であったのか・・・
少女はエルメシア達との出会いで・・・自らが行った行為はピガプールがこげぽんに
やった事と同じだと知った時・・・自らを悔やんだのであった・・・

こんな事は私だけでよいと・・同じ事をもう繰り返しおこなってはいけないと・・・

そして・・こげぽんがリュートで奏でた曲も・・その本当の両親から教えて貰った
大切な思い出の曲だったのである・・・

この時・・エルメシアが見たこげぽんは・・1人仲間では無く・・・何処となく
王族の高貴な少女の姿に写ったのであった・・・