第20章 トワイライトの滝

古都に戻ろうとしたエルメシアたち・・しかし・・その時大変な事態が起きていたのである・・
ブリッジヘッド方面軍の指揮官バルスの婚約者が早朝トワイライトの滝付近の木の実を取りに
出かけたっきりお昼ちかくになってもまだ戻らないということだった・・・
エルメシア達は急遽トワイライトの滝に足を運び付近を捜索したがそれらしい姿が見えなかった

〔まさか・・滝の中にいった・・・いや・・しかし、二ーナには滝の中に行くなと話してはあるし〕

心配そうにしているバルス・・・そこに兵士が駆け寄ってきた・・・
〔隊長!!こんな物が滝の近くに・・・・〕

それは滝の入り口近くの木に矢で固定されていた手紙と二ーナーの
ハンカチだった・・・手紙の内容は・・・・

女は預かった・・・返して欲しくばトワイライト滝の最下部B6まで来られたし・・・

〔いったい誰が・・・もしかしてビカプールの兵達か・・それとも盗賊か・・・〕
こげぽん&エルメシアは考えていた時だった・・・
〔いや・・この辺に塒(ねぐら)を構えていた盗賊たちは北の方に移動した・・
この辺では盗賊はほとんど居ない・・・・〕

傍にいた兵士が周りを見渡すとあることに気が付いた・・
〔あれ・・・隊長は?・・さっきまでそこに居たはずだか・・・・もしかしたら!!!!!〕

そう言うと兵士は武器庫の様子を見に行くと、慌てて戻ってきた
〔大変だ!!隊長の剣がない!もしかしたら1人で!!!〕
〔まさか・・1人で・・・なんてバカな事を・・・〕

兵士達が恐れるのも無理は無かった・・・トワイライト最下部にはブラウンベアーなど
一筋縄では行かないモンスターが巣食っており例え隊長のバルスでも身の危険が
危なかったのである・・・
〔よし!おまえら!隊長を救いに行くぞ!ブルネイ軍の底力みせてやれ!!〕
と、感極まった時・・ある声が聞こえた・・・
〔貴方達は行ってはいけません!〕
それはオクレだった・・・
〔もし、あなた方が留守の間、敵の軍勢に攻め込まれたら・・ひとたまりもありません・・
ここは、私達で行きます・・・大丈夫・・隊長のバルスさんと二ーナさんは必ず連れて
帰ります・・・副隊長さん・・後の指揮は任せます・・・〕
そう言うとエルメシア達はトワイライトの滝の地下B6を目指した・・・

一方地下B6では・・・
〔ここは何処なの・・誰か助けてください!!!!〕
二ーナが叫び助けを求めていた・・・そうすると奥のほうから人の姿が見え二ーナは
すがり付こうとしたが、黒い影が二ーナを拘束し動けなかった・・・
〔うるさい人質ね・・・もう少し静かにしたらどうなの・・・ここだと迷宮に響いてうるさくて仕方がないわ〕
その姿を見た二ーナは・・・
〔エ、エルメシアさん!!!〕
驚いた二ーナをあざ笑うかのようにその少女は反論した・・・
〔ちがう・・・私は・・・・・〕
名前を言いかけたとき・・・少女はある気配に築いた・・・
〔どうやら、お姫様を助ける騎士のおでましかしらww・・・でもここまで来れるかしらね・・〕
少女は妖艶な微笑を浮かべて・・・迷宮の奥に姿を消した・・・

ぐわ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
バルスはB5階まで進んだが・・目の前には大群のデスピンサーやソードスパイダーが
待ち構え・・1人で戦うにはきつすぎるほどだった・・・
流石のバルスも怪我を負い・・前には進めぬ時だった・・・
〔バルスさ〜〜ん!!!!〕
ようやく到着したのはエルメシア達であった・・・オクレはすかさすバルスにエビ&ブレを施し
怪我などを全部回復させた・・・
〔すまない・・助かるよ〕
バルスはエルメシア達に礼をいうと再び戦おうとするがこげぽんが止めに入った・・
〔この数のモンスター相手に1人では無理よ・・皆で力を合わせて戦いましょう・・・〕
しかし・・・エル、オクレ、こげ、クド、ガイエン、バルスの6名でも半端な数ではなく
相手を倒すのにはかなりの時間が掛かりそうであった・・・
氷雨を降らしても滝に生息するモンスター相手にはとてもダメージを与えられない・・
一同に落胆の色が見えたそのときであった・・・
エルメシア達にファイヤーエンチャント&ヘイストが掛かった・・・
〔だれ?〕
こげぽんが当たりを見ると・・暗闇から・・男と女の姿が現れた・・・
〔エルメシアさん、こげぽんさんお久しぶりです♪〕
なんとその2人はアリアンで助けたあの兄妹であった・・・・
〔あなたたち・・・どうしてここに・・・・〕
〔アリアンでの件で助けてもらい真に感謝します・・・私達なりのお礼をと思いまして・・〕
そして妹がぴょっこりと前に現れ・・・
〔駆け付けちゃいました〜♪・・私の名は飛鳥♪、そしてこっちはお兄ちゃんの
ユーストマです・・ほらお兄ちゃんちゃんと挨拶してwww〕

ユーストマは少々むっとしながら
〔飛鳥!!・・私が会話中なのに台詞をとるな!!〕
〔え〜だって、お兄ちゃんがぐずぐず話してるんだもん(ぷんぷん)〕
ユーストマは咳払いを1回すると
〔あの時はありがとうございます・・私たち兄妹も皆さんと同行させてもらいます・・〕

そして現状を皆から聞いたユ-ストマはエルメシアに話始めた・・
〔エルメシア・・・グラウンドシェイカーは習得済みでしょうか?〕
その問いにエルメシアはうなずくと、ユ-ストマはエルメシアある頼みごとを
頼んだ・・・
〔ならば、グラウンドシェイカ-であのモンスターの足を止めてくれ・・俺に案がある〕
そしてエルメシアはワ-リングアサルトでモンスター達の中心部に移動し、次の瞬間
グラウンドシェイカーを放ち、あたり一面のモンスタ-はどんどんスタンの効果が効き
動けなくなった・・・・

それを見たユ-ストマは呪文を詠唱し、足元には魔方陣が光り輝き始めた・・・

〔大空に漂えし、火と岩の精霊よ邪悪なる物に業火の災いをもたらせ!〕

次の瞬間・・モンスター達めがけ大量の隕石が次々と降り注ぎわずか数分でほとんどの
敵が黒こげとなり沈黙した・・・・
〔すごい・・これはいったい・・・・〕
皆あぜんとしていたとき、飛鳥が口を開いた・・
〔今の技はおにいちゃんの十八番のメテオシャワ-です♪、言い忘れましたが兄はメテオWizで
私は支援Wizです、これからもよろしくね♪〕

〔さあ〜道は開かれました・・・早く行きましょう・・・〕
ユーストマの掛け声とともに・・エルメシア達はトワイライトの滝最下層に足を運んだのであった・・・