第21章 ファーストコンタクト

カンカンカンカンカンカンカン・・・・・・二ーナー!!!

エルメシア達の足音とバルスの声が迷宮に響き渡った・・・

バルス-------!!! 助けて!!!!

二−ナの悲鳴が聞こえ皆は玉座の間らしきところについた・・・そして目の前には二ーナが
黒い影によって拘束されて身動きが取れなかった・・・
〔まってろ!・・二ーナ今助ける!!!!〕

バルスが二ーナの元に駆け寄ろうと瞬間・・奥の暗闇から1本の黒い矢がバルスの足元に刺さった
〔なにやつ!!〕
バルスとエルメシア達は戦闘態勢に入り構えた・・しかし相手はゆっくり歩きながら二ーナを拘束している台の前についた・・・・

〔お、おまえは!!!・・・・エ、エルメシア!!!〕

一同がその姿に驚いた・・・姿形はエルメシアと瓜二つ・・・ただ違う所は・・男か女かである・・

〔ふふふ・・はじめまして・・僕の名はエル・・・そこのマジアチャさんとは2度ばかりあったねw〕

そして・・エルは姿を消すと・・いきなりエルメシアの目の前に現れた・・・そして両手でエルメシアの
顔をなでながら・・つぶやいた・・
〔君はボクで・・ボクは君だよ・・・〕

エルメシアは槍で相手をなぎ払うと・・・エルは後ろにジャンプし一回転し着地した・・・そして妖しい
笑みを浮かべながら・・・
〔ははははは・・・やっぱりパパの言ったように生きがいいね〜僕は生きがいいのは好きだよ〜
だって・・殺しがいがあるのだもの!!!〕

次の瞬間・・・エルの目が鋭くなると、黒い炎がエルメシア達を囲んだ・・・
〔ただ・・このお嬢さんを助けるのは面白くないよ、僕が凄いドラマ演出してあ・げ・る〜〕
次の瞬間・・黒い炎は次々とブラウンベアーに姿を変えて襲い掛かった・・・
〔くっ!これはもしかして・・・ブルネイ軍の援軍と来た方が良かったかも・・・〕
クドリャフカも流石のこの数の熊に囲まれ焦っていた・・・

そのころビガプ−ル城の方では・・・・

〔お待ちください・・バラック様・・・ロ−ゼン様より待機任務が命じられているはずです・・・〕
〔ええ〜い、うるさい!!!〕
バラックは兵達をなぎ払い・・玉座の間に押しかけた・・・

〔何事だ・・バラック・・お前は待機任務を命じたはずだが・・・・〕
〔何故、私が待機任務なのだ!ドラゴンナイツ隊長としての誇りにかけて私を出撃の許可を願う!!〕
それを聞いたロ−ゼンは笑いながら見下した
〔なら、そのドラゴンナイツの隊長と言うならば・・何故、無名の小僧1人の首すら持って来れぬ・・
ドラゴンナイツ隊長とは名ばかりの腰抜け集団か・・・〕

くっ!!!

バラックはこぶしを握り締め・・・ルア王子の元に賭けより・・・助けを求めた
〔ルア王子様・・・どうか私に・・・〕
バラックは玉座に座ってるルア王子の下に駆け寄るとローゼンがバラックを
止めた・・・
〔バラックよ・・お前とてルア王子様に近づくことは恐れ多いこと・・〕

しかし、バラックはロ−ゼンの静止を振り切りルア王子の下に駆け寄るも
勢いが余り・・玉座の椅子にバラックの巨体が当たった・・・
〔ころん!・・・ころころころころ・・・・〕

次の瞬間・・・ルア王子は玉座の椅子から簡単に転げ落ち・・バラックの足元
には人形らしき・・・首が転がった・・・
〔これは・・人形!!!!〕
先ほどからあった王子はただの人形で幻影でそれらしく見えるようになっていた
〔ロ−ゼン!!きさま〜本物のルア王子は何処にやった!!!〕

ふっ・・・ははははは・・・・あははははははははははははははははは

〔知ってしまったようだな・・・・これを知られたからには生かしては返さん!
死ね!!バラック!!!〕

次の瞬間バラックの巨体が宙に浮き次々と柱をなぎ倒し・・壁に叩きつかれた!!
〔ぐはっ!!!!!〕
〔ふっふっ・・・人間ふせいが・・・〕
ロ−ゼンがゆっくりとバラックに近づいた瞬間・・・

これでもくらえ!!!

ぐおっ!!!!!!

バラックは猛烈な体当たりをロ−ゼンにぶちかまし・・玉座の間から走って逃走した・・・
〔者ども出会えい!!!!バラックとドラゴンナイツがルア王子を抹殺し反逆者となった
1人も生かして帰すな!!!!〕

全力で逃走したバラックの目の前にはとんでもない光景が目に入った・・・
今まで人間と思っていた兵達が次々と魔物に変貌をとげバラックの仲間のドラゴンナイツを
次々と惨殺していたのであった・・・
〔これはいったい!!!〕
ビカプ−ル城も美しい外見だったのが・・・外壁にはおびただしい髑髏(どくろ)が浮かび上がり
魔城となっていた・・・
〔た、たいちょ〜〜〜〜〜〜〜〜うわっ!!!!!〕
目の前でドラゴンナイツの副官が叩き切られ・・いつの間にかバラックは魔物達に囲まれていた
〔俺をなめるな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!〕

バラックは大剣を振り回し・・・魔物をなぎ払い副官の元に駆け寄った・・
〔おいっ!しっかりしろ・・・〕
バラックは副官を抱き上げると話し掛けた・・・・
〔バラック隊長・・私はもうだめです・・・あそこにドラゴンが1匹だけ待機させてあります・・
バラック様はどうか・・・にげ・・て・・・〕

バラックは冷たくなった副官を抱きかかえ・・・・ビガプ−ル城から1匹のドラゴンに乗り飛び立った