第31章

ここは何処だろう・・・・何も感じない・・・上も下も右も左も・・・
まるで重力が無い空間に漂っている感じだ・・しかも何故か懐かしい
そう・・言うなれば胎児となって母体の中に居る感じだ・・・

そしてしばらくたたずんでいた時に無数の光の玉がエルメシアを囲み始め・・・
目の前には美しい女性が現れた・・・
〔あなたは・・・だれ・・・〕
女性は優しい笑みを受かべるとエルメシアに話し掛けた・・
〔私の名はセレナ・・・DivineGuardianを作った神です・・・〕
その言葉にエルメシアは戸惑った・・・

〔え、!と言うとここは・・天界!!俺・・死んでしまったのか!!!〕
〔ここは・・天界ではありませんよ・・・あえて言うなら・・時空の歪にあなたは魂だけ
迷い込んでしまったのです・・・〕
そして・・エルメシアは思い出したように・・・セレナに問い詰めた・・・
〔スタ−ゲイザ−は・・・やつは倒したのか!!!〕
するとセレナは首を横に振った・・・・
〔神には死ぬと言うことはありません・・・ただ・・あの戦いによって身体の修復には
約3億年の時が必要となります・・・しばらくは復活はしないでしょう・・〕

安心したのか・・・エルメシアは胸をなでおろした・・・そのときに耳に声が響き割ってきた

・・・・・・・・・・・・エ・・・エル・・・・・・・・・・・・エルメ・・・・・・・エルメシア!!

〔この声は・・・皆!!!〕

そう言うと・・・女神セレナは両手を広げ・・・鏡のような楕円形の物を作ると人間界の様子を
映し出した・・・・そのビジョンは意識が無いエルメシアにこげぽんや皆が懸命に話し掛けている
ようすだった・・・女神セレナはエルメシアの肩に手を置き・・・
〔あなたはこれからどうしますか・・・ある意味貴方は死んでると同じ状態です・・・再び人間界に
戻り苦難の道を歩むか・・それとも、このまま天界に行くか・・・どうします?〕

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

エルメシアはしばし考えると・・・
〔俺は・・・俺は・・・もちろん・・皆のところに戻りたい!〕

そして、次の瞬間・・・セレナの表情が険しくなり・・・
〔これ以上の苦難があるのかもしれません・・・それでも貴方は生きることを望みますか?〕

そう言うと・・エルメシアは笑いながら・・女神セレナに言い出した
〔確かに・・苦難はあるかもしれない・・・でもさ、人間と言うのはそう言う時こそ・・強くなれる
正直自分がDivineGuardianになるとはおもっても無かった・・でも冒険で知りあって力を
一つにした皆が居れば・・・どんな苦難でも乗り切れると思う・・・そして仲間はその時になり
思いを同じくして自然に集まるもの・・・俺たちはそうやって集まったし・・・それを一番理解
しているのは・・女神である、あなたでしょう?〕

それを聞いたセレナは・・いつもの優しい笑みになり呪文を唱え始めた・・・・
そうすると・・・目の前にトンネルが現れると
〔人間界に通じるゲ−トです・・・さあ〜お行きなさい・・仲間の元に・・・・〕
〔うん・・ありがとう・・セレナ・・・〕


エルメシア!・・・起きて!死んだらダメだよ!!!エルメシア!!!!!!

〔う・・・・ん・・・・・・〕
エルメシアが目を開けたとたん・・皆の顔に笑顔が浮かび・・歓喜の声が辺りに響いた
エルメシアはこげぽんの膝枕で横になっていたのであった
〔なあ、こげぽん・・・〕
〔なに・・エルメシア・・〕
そう言うと・・エルメシアの目から次々と涙があふれ出てきた・・・
〔終わったんだよな・・・戦争が・・終わったんだよね・・・〕

こげぽんも大粒の涙が次々流しながら抱きしめると・・・
〔うん、もう・・終わったんだよ・・・・DivineGuardianの勝利だよ!〕

うわあああああああああああああああああああ・・・・・

2人はおもいっきり泣いた・・・・・・そこにア−カントスがボロボロ
の姿で現れた・・・
〔皆・・良く頑張ったな・・・・これを見てみろ・・・・〕
その手には真っ赤な石があった・・・
〔これは・・・〕
〔正真正銘のレッドスト−ンだ・・・あのスタ−ゲイザ−はレッドスト−ンの
魔力で地の底から這い上がったのだよ〕

それを見たサンライトはため息をつきながら・・・
〔厄介な石だよ・・・この石のおかげで我々人類は振り回されっぱなしだ・・
しかし、エルメシアとかいったな・・・どうだ、ロイヤルガ−ドに来ないか?〕
〔考えておきますよw〕

エルメシアは笑って答ええると・・・サンライトの声が響き渡った
〔よし!現時点を持ってロイヤルガードは撤収する!皆後に続け!!〕
サイライトは馬に乗るとエルメシア達をみて・・笑いながら話した
〔期待しないで待ってるよww・・・それにア−カントス・・お互いにまた剣を
交えるときまでまた会おう・・・!!!〕

サンライト率いるロイヤルガードは次々と馬に乗ると次々と遥か彼方に走り
去っていった・・・
そしてそれを見届けたア−カントスは手を差し伸べ・・・こう皆にいった・・

〔さ・・・この石を封印し・・・帰ろう・・皆が待ってる古都ブルネイに・・・・〕

〔はい!!〕


この戦いでピカプ−ルと古都ブルネイで和平条約が結ばれ戦いが
集結した・・・新世紀0022年の夏の事だった・・・・