小林歯科診療所



思いつくままに(その5)

「いびき退治に成功しました」

 いびきに悩んでいる方は多いと思います。
私(院長小林)も長年悩んでいました。あまりのひどさに、横に寝ている妻から夜中に揺り動か
される事もしばしばでした。2人で寝不足に陥ります。
 いびきの研究をしている方が、色々発表をしたり、出版、講習会をしています。 文献を読
み、講習会にも出ていました。近年顎関節症の患者さんが多く、咬合挙上床(マウススプリン
ト)での治療は、当院でも日常的になっています。又、スポーツでのマウスガードの製作依頼も
多くなっています。しかし、いびきに対するスリープスプリント治療法には一定の法則が定まら
ず、経験的な部分が多い上、制約が多くあり、また、いびきは、量的に数値化出来なく、治療
の効果の判定も定量しにくいので、積極的に患者さんには、施術してはいませんでした。
 「睡眠時無呼吸症候群」の治療が健保に採用され、早速紹介状(詳しい症状と、定量化され
たデータ:睡眠ポリグラフ検査の分析結果が添付されていて、治療後の効果の判定が期待出
来ると思われます)を持って、患者さんが訪れました。当院の古くからの患者さんですから、今
まで貯めていた知識をフル回転させ、数種のスリーブスプリント(マウスピースの1種で、ボクシ
ングの選手が入れているものを薄く小さくしたようなもの)を製作し、色々思考した結果、ある程
度の成果が得られました。
 その結果を検討して、早速自分自身のスプリントを作成し、装着しました。その晩からぴたり
といびきが止まりました。もちろん解決すべき問題が山積みですが、成果は期待出来そうで
す。何より自分自身で試していますから、問題点が的確に分かり、改良出来ます。

いびき退治の歯科的治療法の要点
1.原因:気道が狭い
2.対策:気道を広げる
3.方法:舌の沈下を防ぐ。さらに舌を引き上げ気道を確保する。
4.具体的に:下あごを前方に移動すると、舌が引き上げられ気道が拡大することから、スプリ
 ントにより睡眠中下顎を前方移動させて固定する。

5.検討点:上下顎を固定するため、鼻呼吸が必要である。顎関節に対するストレスが未知数
  である。くしゃみやあくびに対する対策が必要。など色々ですが、患者さん個々に条件が違
  うため、個別に対応し、気長に試しながら改良を繰り返す必要があります。
  いびきが止まる効果は確実ですから、問題点を一つづつ解決出来れば、朗報となります。

    検討点の詳細   5ヶ月後の経過を、付け加えました。
さらに2年6ヶ月後(平成20年3月)の経過を考察しました。

6.今回の装置:越谷の中川健三先生のグループの考案のスリープスプリントを基本に、当 
  院の補綴物を依頼しているラボ「(有)デンタルエイド」の知恵を借り改良して製作しました。
  「(有)デンタルエイド」は、かなり前から、マウスピースに力を注ぎ、極真会空手をはじめと 
  するスポーツ用マウスピース、顎関節用咬合挙上床、そして、スリープスプリントに実績を 
  持ち、定期的に歯科医師、歯科技工士対象の講習会を行っています。

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