小林歯科診療所


2.噛むと痛い


 噛むと痛いのは、周りの組織に異常が出ているときです。周りの組織=歯周組織と呼びますが、別の呼び方で
は、歯牙支持組織といいます。この呼び方の方がわかりやすく、歯を支えている組織に炎症があり、噛むと痛みを感
じます。この炎症に2種類あります。

 1.根端性:根の先に炎症がある場合をいいます。虫歯(歯髄炎)が進み、化膿が根の先まで及び、根の周りに炎
症が広がってしまいます。歯と骨を結ぶ歯根膜という組織があり、充血したり化膿すると、いわゆる歯が浮いた状態
で、噛むと痛みを感じます。化膿が進み、根端部に膿の袋を作ると、噛めないほどの痛みとなります。根端病巣と呼
び、放置すると膿の圧力が強まり、次の「腫れて痛い」になります。

 2.歯頚部性:文字通り歯の頚=歯肉との境目から化膿が広がって、歯周組織に炎症を起こすものをいいます。い
わゆる歯槽膿漏症です。初期では、歯肉の出血や赤い腫れだけですが、進行すると膿を持って強く腫れ、痛みを伴
います。さらに炎症が進むと、揺れも激しく、噛むと痛く感じます。歯槽膿漏症(現在では、歯周病と呼びます)では、
腫れてから痛む場合と、腫れずに揺れがひどく、痛くて噛めなくなる場合があります。


戻る
戻る


小林歯科診療所