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THE

O'JAYS

 

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BACK STABBERS (1972)

 

PHILADELPHIA INTERNATIONAL (KZ 31712)

Side One

01. When The World's At Peace

02. Back Stabbers

03. Who Am I

04. (They Call Me) Mr.Lucky

05. Time To Get Down

Side Two

01. 992 Arguments

02. Listen To The Clock On The Wall

03. Shiftless, Shady, Jealous Kind Of People

04. Sunshine

05. Love Train

 

オージェイズは、1958年オハイオ州キャントンのマッキンリー高校在学中に結成された5人組のトライアンフズ、そしてその後のマスコッツが母体となっている。結成当時のメンバーは、エディ・リヴァート、ウィリアム・パウエル、ウォルター・ウィリアムス、ビル・アイルズ、ボビー・マッセイ。
地元クリーブランドでわずかなヒットを飛ばしたのち、1963年、DJの名前にちなんで「オージェイズ」と改名、彼らのファースト・シングルとなる "Lonely Drifter" をリリースした。
1965年には、ファースト・アルバム「Comin' Through」をImperialよりリリース。
以降、69年までに、Minit、Bell、Neptuneから1枚ずつアルバムを発表し、"Lipstick Traces" "Stand In For Love" "I'll Be Sweeter Tomorrow" "One Night Affair" "Deeper" などのシングルをヒットさせるも、決定的な人気をつかむまでには行かなかった。
彼らの人気を決定づけたのは、1972年、Philadelphia Internationalより発表された "Back Stabbers"(邦題:裏切り者のテーマ)で、オージェイズ初のミリオン・セラーを記録。同タイトルのアルバムからさらに数曲がヒットし、中でも "Love Train" は、ポップ・チャートで1位を記録するスマッシュ・ヒットとなった。ニュー・ソウルのメッセージ性を前面に出しながらも、スリリングかつダンサブルなナンバーが凝縮された本作は、イントゥルーダーズのプロデュースで既に成功を収めていたギャンブル=ハフが、さらに高レベルのアルバムを作り出すことに成功した、まさに70年代フィリーを代表する奇跡の一枚である。なお、このときのメンバーは、エディ・リヴァート、ウィリアム・パウエル、ウォルター・ウィリアムスの3人。
その後も "Put Your Hands Together(10位)" "For the Love of Money(9位)" "I Love Music(5位)" "Livin' for the Weekend(20位)" と立て続けにヒットを飛ばし、70年代ソウル・シーンを制したかに見えた。がその矢先の1977年、オリジナル・メンバーのウィリアム・パウエルが35才の若さでこの世を去り、それと同時にオージェイズの人気も一気に失速することになる。
80年代に入っても、良質なアルバムをコンスタントに発表するものの、かなりの苦戦を強いられ続けた彼らが再びシーンの登場するきっかけとなったのが、1987年発表の「Let Me Touch You」。このアルバムに収録された "Lovin' You" がR&Bチャートで1位を獲得。他の収録曲も、彼らの健在ぶりをアピールするに余りある素晴らしい出来栄えであった。


COMIN' THROUGH (1965)

IMPERIAL

(LP 12290)

63年にグループ名をオージェイズと改名した彼らが、65年までにImperialから発表した作品を収録した、記念すべきファースト・アルバム。聴きものは何と言っても彼らのデビュー曲である "Lonely Drifter"。メンバー自身が書いたこの曲からは、彼らが、当時の人気グループ、ザ・ドリフターズを少なからず意識していたのがわかる。他にもオージェイズの力量がうかがえる "Lipstick Traces"(ベニー・スペルマン)や "I Cried My Last Tear"(アーニー・ケイドー)、ファルセット・リードが冴える "Oh How You Hurt Me" など、アルバム全体を通して5人組ヴォーカル・グループとしての魅力が満載である。前身であるマスコッツの流れを汲む良質なドゥ・ワップ・サウンドが随所に残っているのもまた興味深い。


BACK ON TOP (1968)

BELL

(B 6014)

「オージェイズを代表するアルバム」となると本作はやや役不足といった感もあるが、本作のクオリティの高さは、間違いなく彼らのアルバムの中でも1、2を争うものであるということに異論を唱える人は数少ない。かく言う私も大好きなアルバムだ。エディ・リヴァートの熱い歌い込み、そして甘くやるせないいなたさ。このあたかも相対する2者が最高の形で融合したときに生まれる相乗効果は、見事という他ない。疑似ライブ形式で進んでいくという構成もマニアの心をくすぐる。プロデュースを手掛けたジョージ・カーの功績に拍手を送りたい。


 

SUPER BAD (1971)

LITTLE STAR

(LS-LP-1000-S)

オージェイズが Philadelphia International でいっきに開花する、そのほんの1年前の1971年、故郷オハイオへ戻った彼らが、初期の Imperial 時代のプロデューサー、H.B.バーナムを起用し、再起をかけた一枚。時代がサイケ〜ファンク・ブーム真っ只中ということもあり、本作ではオージェイズ流ファンクが炸裂。しかしこれがまたオージェイズの(エディ・リヴァートの)ダイナミックな唱法と見事にマッチし、最高のファンク・アルバムに仕上がっている。"Cloud Nine" 以降のテンプテーションズの音作りにも通じるものがあり、いかに彼らがモータウンを意識していたかが感じ取れる。


LET ME TOUCH YOU (1987)

PHILADELPHIA INTERNATIONAL

(ST 53036)

フィリー・サウンドの低迷、そして Philadelphia International の経営危機。それらを乗り越えるべく、ギャンブル&ハフがオージェイズに全てを託した、まさに社運をかけた1枚である。まずはそのプロデューサー陣の豪華さ。ギャンブル&ハフがこれまで以上の敏腕ぶりを発揮しているのはいうまでもないが、他にも、フィリー・サウンドの立役者でスタイリスティックス等も手掛けたトム・ベルが一部で参加していたり、さらにはケーシー・ジェームス&リロイ・ベル(ベル&ジェームス)が数曲で絡んでいたり、またメンバーによるプロデュース作もあったりと、明らかにこれまでとは力の入れようが違う。そして本作には、"Lovin' You" という必殺チューンが入っている。ジャック・フェイスのストリングスとヴィンス・モンタナのヴァイブが際立つこの壮絶バラードは、彼らの健在ぶりをアピールするのに十分過ぎるほどの内容であった。


 

 

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THE

O'JAYS

 

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