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第五話「仕組まれた犯罪、刑事たちと少年たち」



オープニング

GM (某刑事ドラマのノリで)チャラチャ~ン、チャラチャ~ン、チャラチャ~ン!♪
 で、ボスがテーブルを叩いて抗議するシーン。

タカさん ヘリコプターからの銃弾を転がって躱し(笑)、物陰に隠れながらショットガンを撃ってヘリコプターを海に墜落させるシーン(笑)。

GM 次は、ルガー。

ルガー 聞き込みしてます(笑)。

GM 何か妙に地味だよね(笑)。

ルガー 変えます。ビルの屋上から誰かを狙撃しようとしている狙撃手を横のビルからパァンと狙い撃つ!(笑)

GM ルパン三世の次元みたいなことをするわけだ。

タカさん よくあるけどカッコいいんだよ、それ(笑)。

GM ゴリさんと水沢さんの廃ビルでの銃撃戦。水沢さんは、タカさんとは違って銃弾を避ける姿も美しい(笑)。で、ゴリさんは水沢さんの援護を受けて、犯人のいるところへ突っ込んで行ってボカッと犯人を殴りつける。

ルガー ゴリさん、無敵じゃん(笑)。

GM 次は岸川君。画面いっぱいに映った警察手帳が、だんだんと引いて行ったかと思うと岸川君の取調室の尋問シーンや聞き込みのシーンが映る。
 これは岸川君のファンの読者からのリクエストでお送りしました(笑)。
 続いてユキちゃん。溜まり場でたむろしている非行青少年たちを諭しているシーン。

タカさん 殴りつけるんじゃないの?(笑)

GM ケイさんが取調室でエキサイトして犯人を殴りつけそうになるシーン。

ルガー 次は全員のシーンですね。

GM 以前ボツにされた捜査課から人のいなくなるシーン(笑)。
 時計は午後6時を指している。画面はなぜか白黒というかセピア色。一人ずつ去っていくところがミソなんだよね。ケイさん、ユキちゃん、岸川君、水沢さん、ゴリさん、ルガー、タカさんと一人ずつ捜査課からいなくなり、一人だけ残ったボス。なぜかボス(笑)。
 口には愛用のタバコのフロンティーアー。手には捜査資料の束が握られている。

タカさん カメラ目線?(笑)

GM そう。カメラ目線でボスが去って行く(笑)。

タカさん ドラマには禁じ手のカメラ目線(笑)。

GM そして誰もいなくなった捜査課の窓のブラインドがひとりでに開いて、夕陽が……(笑)。

タカさん そのブラインドを開けるというのはパターンだよな(笑)。

GM チャ~チャ~ン! 第五話『仕組まれた犯罪! 刑事たちと少年たち』!

一同 バーン!!



捜索願い

GM/女性 「あの~、息子を捜してほしいんです。息子の名前は……川上弘樹」

GM/岸川 「え? 川上? あ、そういえばおばさんじゃないですか」

GM おばさんなんだよね。

ルガー 遅ぇよ(笑)。

タカさん (笑)

GM ちょっと気付くのが……(一転して)何言ってんだよ。だって「あの~」って来て、「捜して欲しいんですけど」って言ったところで、チャラッチャラッと来ちゃったんだから時間的にはそんなに経ってないんだよ(笑)。

GM/岸川 「あ、おばさんじゃないですか」

GM/弘樹の母 「あ、優ちゃんじゃないの」

GM って、少しの間盛り上がる。

GM/岸川 「弘樹がいなくなったんですか?」

GM/弘樹の母 「実は一昨日から家に帰ってないのよ」

タカさん こっちは知らないからな。知ってるけど知らない。

ルガー 「昨日話した岸川のいとこで、高校生ですね」

GM/ボス 「ほう、なるほど。色々なところで繋がるもんだな」

タカさん 繋がる点と線(笑)。

GM まあ、当たり前だけど(笑)。「これが息子の写真なんですけど……」って、弘樹の母親が写真を出すね。それを皆さん、覗き込むわけだ。タカさんには、どっかで見覚えがあるね。

タカさん え?

GM 昨日会った、自殺しようとしていた少年だよ。

タカさん 思い出した。「ああ、なるほど。(弘樹を)殴ったから、腫れた跡があるから捜すのは簡単だ」

GM さて、発言してくれ。

タカさん (弘樹が)自殺しようとしていたことを言おう。

GM/弘樹の母 「え?」

ルガー でもそれって逆に奥さんを余計に困惑させて、やばいような気がするのは俺だけなんだろうか?

タカさん (しばしの沈黙の後)気にしない(笑)。

GM/弘樹の母 「弘樹がそんなことを……私には信じられません!」

GM 弘樹の母親は取り乱し始めた。

タカさん 「原因が分かんないよ」

GM/ボス 「ゴチャゴチャになって来たな。情報を整理しよう」

GM 紙は用意した? まず、消息不明なのが川上弘樹。彼は新宿にある私立高校『月影高校』に通う高校二年生。

タカさん どこかで聞いたことがある。

ルガー まあ、よくある名前なんですよ。

タカさん 高校はどういう学校なんだ?

GM 自由な校風が売りの学校だね

タカさん ガラの悪いところ?

GM そういうわけではないね

タカさん いじめとかはある?

GM それは分からない。

タカさん まあ、普通の高校か。

GM 普通の高校と思って差し支えなかろう。まあ、普通の高校だっていじめがある世の中だ。

ルガー そうですよね。

GM いじめがない学校のほうが珍しいという。程度にもよるけどね。

タカさん 制服は何だっけ?

GM 制服は着てもいいし、着なくてもOK。でも、川上家では着させていたみたい。

タカさん 学ラン?

GM 違うよ。数種類から選べるという特典がある。

タカさん いや、金持ちのボンボンだよ(笑)。

GM そう。よくぞ言ってくれました!(笑)

タカさん (爆笑)

GM 川上弘樹の父親、川上良一は『川上住建』の社長。

タカさん 『長谷建設』と競合(第一話『血塗られた百万円、父と娘』参照)。

ルガー 俺も今『長谷建』を思い出した(笑)。

タカさん ライバル関係?

GM それほど大きくはない。『川上住建』はね、未来を見越した対策などを講じておいたおかげで、この不況の影響をあまり受けずに業績を伸ばしているという企業だね。

タカさん 優良企業だな。

GM うん。彼はなかなかのやり手らしい。

ルガー そういうやり手に限って、裏で悪どいことをしてるんだよね(笑)。

GM で、整理してまとめた情報はこんなものかな。ちなみに母親の名前も……。

ルガー 夕子さん?

GM 晴子です(笑)。

ルガー 惜しい~(笑)。

タカさん 別に惜しくないような……。

GM 惜しいって、「子」がついてるだけじゃない(笑)。

タカさん で、息子の名前は何だっけ?

GM・ルガー (笑) 弘樹!!

GM 他に聞きたいことは? 彼が自殺しようとしていたこともメモには入れておいた方がいい。

ルガー 家庭内暴力は?

GM そういうことはない。

タカさん 成績は?

GM 成績はまあ……。

ルガー (遮って)中の上の下(笑)。

GM 以前は大変に良かったんだけど、最近はあまり良くない。

ルガー だから中の上の下だ。

GM/晴子 「主人は仕事人間で家に帰る時間は大分遅く、私も通訳の仕事をやっていてあちこちと出掛けるものですから、弘樹とコミュニケーションを取る時間も少なくて……」

タカさん 「家庭が崩壊していたのか……。息子の友達の名前は知らないの?」

GM いつも忙しい彼女は知らないようだ。

タカさん 学校のクラス名簿で電話をかけまくるしかないか。

GM そんな大変なことをするの?

タカさん (笑) 少年課に任せる。

GM 結果がすぐに出た(笑)。いないそうだ。

タカさん (笑)

GM いや、すぐって言っても情報を整理している間にやってもらったんだよ。「いないようです」って言ってくるね。

タカさん 「どこにもいないの? 友達いないの?」

GM もしかしたらいないかもしれない。

ルガー 家でも孤立、学校でも孤立。彼はどこに行き場所を求めたのか?

タカさん ナレーションが入ってるよ。

GM (仕切り直して)名簿で電話かけて全然ダメだったんだけど……。

ルガー 「じゃあ、どこ調べましょうね?」

GM/ボス 「彼の部屋でも調べてみるか?」

タカさん 「その手があったか」

GM/ボス 「自殺の危険性があるから、必要とあれば、彼の部屋を調べてみる必要があるかもしれないな」

タカさん 「調べよう」

GM/晴子 「まあ、息子を捜す何かの手掛かりになれば……」

ルガー 「じゃあ、川上家へ行きますか」

タカさん (突然何の脈絡もなく)タカさんの妹は今どこに……(笑)。



事件は突然に

GM 川上宅に着いた。で、着くなりトゥルルルル、トゥルルルルと電話が鳴り出すね。

タカさん (川上弘樹に)兄弟はいないの?

GM いない。(電話の鳴る音)トゥルルルル、トゥルルルル。奥さんが出るよ。「はいはいはいはい」と受話器を取る。と、きみたちもそばにいるわけだ。

GM/晴子 「はい、川上ですが」

GM/男の声 「お前の息子は預かった。返してほしければ、一千万円を今から言う場所に持って来い」

タカさん 警察には知らせるな(笑)。

GM/男の声 「警察には知らせるな(笑)。知らせたら息子の命はないと思え。場所は、新宿中央公園のゴミ箱……云々」

タカさん そしたら(清掃)業者に持っていかれて、燃やされて終わり(笑)。

ルガー (笑) そんなバカなことしないって。

タカさん 忠告したいな、犯人に。

GM 忠告したらバレるでしょ、警察がいるって(笑)。

タカさん あ、そうか(笑)。でも、来てるんだからしょうがない。

GM プツッ、プープープープープー。突然の脅迫電話に奥さんは取り乱しちゃうね。

ルガー はい。ここは警察官でもあり、川上弘樹の身内でもある岸川君に訊かせよう。「ほら、訊け訊け」

GM/岸川 「何があったんですか?」

タカさん そしたら奥さんは(事実を)隠すかもしれない(笑)。

GM/晴子 「実は電話があったんです。『息子を預かった』って」

タカさん 何だ、言うのか。ごまかして何でもありませんと言うかと思った。

ルガー 自分だけお金を持って行って……。

タカさん ギャーッと(笑)。

GM 何で殺されるの?(笑)

タカさん 「電話の声は若かったの?」

GM 少し落ちついてきた奥さんは、「結構若かったような感じがしました」

タカさん 「公衆電話からかかってきたのか?」

GM/晴子 「その辺は良く分かりませんが、そういえば車の音が聞こえたような気がします」

ルガー 「それは……かなり不十分だ」

タカさん 「車の音が聞こえるということは公衆電話じゃない? 外にある」

ルガー 「いや、道沿いにある部屋の窓際に電話があったら」

タカさん 「実際に電話の音を聞いてるわけじゃないから何とも言えない。喧騒とか、ザワザワしているとかは?」

GM ああいう事を聞いちゃうと、やっぱり取り乱しちゃうでしょ?

ルガー うん。

タカさん 分かんないか。

ルガー 「やはりここはどういう筋の、どういう目的かを考えて考えて犯人を割り出していくのが一番」

タカさん 「金が欲しいだけ」

GM/晴子 「身代金は一千万円と言ってました」

ルガー 「金が欲しいだけ、川上(父親)を脅すためかのどっちかですね」

タカさん 「金が欲しいだけだと思うよ」

GM 金は明日の午後7時。新宿中央公園の所定のゴミ箱の中ね。

ルガー 「一千万円という金額から考えて、脅し取ろうというには一千万円というのは曖昧で、金欲しさの犯行なら妥当な金額と言えますね。これで大物なら一億とか要求しそうだけど、これはやや小物」(笑)

一同 (笑)

GM 何か変な推理だよ(笑)。

タカさん スゴイ推理(笑)。

GM ここには奥さんがいるから、今の会話は別室で行われたことにするね。

ルガー 「犯人が身代金をゴミ箱に入れろと言ったのは、明日の夜の7時ですよね」

タカさん 「すぐじゃん。もう」

ルガー まだお昼ですよね?

GM うん。

ルガー 「ということは、この場合、何をしたらいいですか?」

タカさん 新聞の記事を一生懸命切り取って、スクラップブック作り(笑)。

GM そういうのは、他のところがやってるからいい(笑)。

ルガー 「これは川上家に残って次の電話が来るのをを待つか、川上弘樹を捜すか。でも、うかつに捜すのはまずいと思いますが」

GM 「息子を、息子を必ず助けて下さい!」と、川上弘樹の母親が部屋に入って来て言うけど。そこで「おばさん、大丈夫です」と、熱血刑事の岸川君(笑)。

タカさん 都合よい(笑)。

ルガー はい。全員に訊きます。「この場合は犯人を捜して捕まえるか、お金を取りにきたところを狙うか、どっちがいいですか?」

GM/岸川 「僕なら犯人が(お金を取りに)来たところを捕まえます」

ルガー 「タカさんは?」

タカさん 「それでいいよ」

ルガー (笑)

GM/岸川 「情報が少ないわけですから、うかつに動くわけにはいけないと思います。ですから、犯人の動きを見極めないと……」

ルガー 「そうだな。下手に川上君を捜して犯人を刺激してしまうのはまずいからな」

GM 「あと、どういった線で……」 あ、ダメだ。岸川君が喋りすぎだ。喋るのは大いに結構なんだが、タカさんとルガーより賢いというのは……(笑)。

タカさん (爆笑) 「来たら、犯人を捕まえる。そしてムリヤリ吐かせておしまい」

GM そう上手くいくかねぇ(笑)。

タカさん 「大勢で来るのかな? それじゃ一千万円は少ないような」

ルガー 指定のゴミ箱の近くに新たに清掃員のフリしてゴミ箱を設置しておいて、犯人がそれを捜している間に捕まえる(笑)。

GM だいいち、そんな事をしたらバレるでしょ。そんなにゴミ箱があったら犯人も何かあるなって。

タカさん 「刑事らしく張り込むんだよ、やっぱり」

ルガー 「犯人が新宿中央公園みたいな、まわりは人ばっかり多そうな場所を選んだということは、やはり、こういう犯行に手慣れていない。やはり小物」(笑)

タカさん 「人波に紛れて逃げようという魂胆かもしれん」

ルガー 「紛れて逃げ出そうとするとすれば、やはりこの辺の地理に詳しい者の犯行。そうならば、ここら辺のオフィス街に仕事しに来ている人よりも近くに住んでいる若者たちの可能性が高い」

GM 何だか今回は推理ばっかりだね(笑)。あ、それと今は母親抜きで話しているんだよね。別室にてってことで。

ルガー そうですね。母親には、ちょっと席を外してもらって。

タカさん 川上家はでっかいんだっけ?

GM・ルガー でかいでしょう。

GM まあ外国の豪邸みたいにとはいかないけど……。

タカさん ここに住みたいな……(笑)。

ルガー プータローで?(笑)

タカさん (笑)

GM 『僕が弘樹になります』とか言って(笑)。

一同 (爆笑)

GM 何かすごい事になっちゃった。

タカさん 『今日から弘樹って呼んで下さい』(笑)

ルガー 『ああ弘樹、帰って来たのね。いい子、いい子。これからは可愛がってあげるわ~』(笑)

タカさん そんなんで解決しちゃ困るな(笑)。



タカさん 「早速、一千万円を用意してもらう」

ルガー 「その前にどうするか作戦を練るんですよ、タカさん」

タカさん 「え、来たら捕まえるんじゃないの?」(笑)

ルガー 「いや。それでも、ただ単に普通に一千万円を置くとか……。この場合だと、取られた場合の被害について考えないと。他の案としては、入れたフリをして何か他のものを入れておく。この場合だと、犯人に逃げられた場合の事について考えないと。本物を置くか、偽物をおくかどうしますか?」

タカさん 「ゴミ箱に入れとけと言ってたんだよね。それなら偽札にしても大丈夫かな。でも、犯人もそういう事は良く知っているだろうから」

ルガー 「いや、小物と見た」(笑)

タカさん 「小物か。……小物ならな」

ルガー 「う~ん」

タカさん 「まあ自分の金じゃないから」とか言って(笑)。

GM タカさんの本音が出た(笑)。

ルガー 「タカさん、どうします? 一千万円は用意してもらいますか?」

タカさん 「どうしましょうか。捕まえる自信があれば用意しなくてもいい」

GM/岸川 「とは言っても、例え一千万円が奪われたとしても弘樹が帰って来る保証はどこにもないんですよね」

タカさん 「今のところね」

ルガー 「仕方ない。一千万円用意して、全部のお札のナンバーを控える」(笑)

タカさん (笑)

ルガー 「使ったら犯人が必ず捕まる」(笑)

GM まあ実際やるけど、そんなようなこと。銀行強盗やって、その金使うとバレるんだよね(笑)。結構すぐにバレる。しかも、防犯カメラなんかあるし。

タカさん 「細かいね」

ルガー 「だからそれぐらいの用心はしておかないと」

GM じゃあ本物を用意すると?

ルガー 「というのが私の案ですが、どうしますか?」

タカさん 「いいんじゃない、それで」

GM タカさん、ストレートだね。一言で終わっちゃう(笑)。

タカさん (爆笑) だって、何とも言えないんだもん。

ルガー 「でも、当日に捕まえるのが一番いいんですよね。結局のところ」

タカさん 「明日なんでしょ」(笑)


[中編に続く]