2年前に引き続きトカラ列島へ夢の大型回遊魚(ロウニン、キハダ、イソマグロ)を求めて行ってきた。
10月5日を出発日とし、格安バス、格安航空を初めて利用して丸一週間の旅程だ。
実釣は7日の午後〜10日一杯の3日半、フェリー2航海の日程で釣りに臨んだ。
メンバーは秋田から私単独で乗り込み、伝手のあった熊本のショップOさん(前回同様)と二人。
7日、地磯、堤防での回遊一発&他魚種狙い。前回は1日半しか時間がなく、地磯や堤防もゆっくり出来ずこれだけでも十分楽しい。
ちょうど潮の動く時間でトップウォーターにカスミ、アオチビキ(3キロ程度)のアタック、チェイスが複数回あったが、GT用の大型ルアーでヒットには至らなかった。南に熱帯低気圧があり、うねりがおさまらずこの日は肩慣らし程度に終了。十分楽しい幕開けだ。
8日、民宿の船で沖へ。泳がせに使うムロ釣りから開始だが、前回同様、ムロが釣れない。結果としてルアーのみでキハダのナブラ探しやキャスティングでのGT狙いに絞る(もちろんこれが私の本命釣り)。同行のOさんに3回ほどバイトがあったが、おそらくカツオと根魚。時刻は16時近くになり、日が傾いてきたときだった。
私のミノーにゴンとワンバイト。それからしばらくしてから突如ゴゴゴンッとロッドがふんだくられ、一瞬にして50m超ラインが持っていかれるという驚愕の事実(夢)を間の当たりにする。ドラグを締め直しロッドを立てこれからが本番という時、テンションがなくなりロッドは直線に…。PEからすっぱり持っていかれた。およそ2分弱でしょうか?沖の瀬際でやっていたのですが、瀬の向こう側に持っていかれた模様。Oさん曰く40kg超級…。ありゃかなわん…。
9日、風速10m程度の強風により出船は不可。堤防に偵察に行くと地元の方2名が釣り中。「ムロがすンごいよ。邪魔じゃけん、釣って釣って。コマセつこうてええから。刺身用はちょんだいね。」といった感じで隣でサビキ釣り開始。私はぶっこみ仕掛けにして足元の根魚釣りを開始。釣ったムロの切り身をエサにモンガラハギや金魚みたいな魚と戯れる。一方Oさんはサビキでムロを着々と釣りあげ夜釣りのエサとして溜め込む。サビキのムロにカスミが飛び掛かってブチ切って行ったりすることもあったり、魚が魚に変わる、なんだかアニメのワンピースみたいな世界(詳しくないが)。そうこうしてると隣の地元さんの泳がせ竿がブチ曲がりファイト開始。10キロ超級のツムブリを釣りあげた。イソマグロを期待したためがっかりした様子だったが、引きの強さは非常に勉強できた。
釣ったムロで夜釣りに出掛ける。初めてのリアルベイト(デッド)の流し釣り。100m近くも沖に払い出されるのだが、いつ何者が食い付くのかもう目が離せない。なんだこのワクワクは!ルアーをのんべんだらりと無闇に投げているより100倍楽しいぞ!(トビウオがいないとどうしても回遊待ちのギャンブル。なかなか技もない大雑把な釣りとあってルアーはどうしても無闇になってしまうことを感じた。)
潮が止まるとぶっこみ釣りで遊ぶ。日中釣れなかったタイ系の魚がバンバンヒットする。ふつうに40〜60cm、2〜4キロクラスが雑魚のように釣れるのだ。本州のマダイが悲しむぞ。
しかしながら、流しでは大型魚はヒットせず、この日はぶっこみ釣りで釣り感を養う結果となった。
10日、日程の中で一番穏やかになった日。またムロを釣ってキハダ、カンパチを狙いに出船。ムロは相変わらず船から釣れずキハダ、カンパチより難しいのかと言いたくなる結果。希望としてはまた沖の瀬周りを狙ってルアーを投げたかったが、船頭が釣ったサワラで深海釣りをするということでOさんが深海魚を狙うことに。高級魚チカメキントキを主に、赤やら黄色の魚をバタバタと釣りあげていた。私はカツオでもとルアーを投げるがチーン…(これはこれで私の本望であり本命)。船頭からカンパチを狙うようにとジギングを開始。ジグの持ち合わせがなく100gを3連にして落としてやってみるも、専用タックルでもないわ、経験もないわでもちろんコンタクトなし。ここはえげつないカンパチがいる、超有名な根「ゴンゾウ根」。30キロは余裕とのこと…。そんなんで、最終日の日中はバーチカルな釣りを体験して、見て、終了となった。
帰港後、前日のムロを使って最後の大物夜釣り。翌日はフェリーで寝るだけ。今夜は夜通しだと意気込む。ぶっこみもやるが、最後はもう一攫千金しか考えていない。とにかくリアルベイトをしっかり流す。23時半過ぎ、潮が動き出したのと同時に当たりが出始める。持っていかれたり、何かが突っついたりと。ムロをつけ直し、ケータイをいじって海に目を戻すと「あれ、ウキがない…」。ケータイで目がくらんだか?やはりない!ス〜と糸を巻き取り若干聞いてみると重みがある。ドキドキしながらもう一巻きして「せーの」で大アワセをくれてやる。ズンズンと首を振り、ジーーッとワンダッシュ。ついにファイト開始。ドラグが絞り出される度にオーだのワーだの、独り言連発。楽しすぎる。5分以上ファイトして足元まで寄せる。そこで遠くにいたOさんに電話で落としギャフを依頼。数分後到着したOさんは余裕でしょと言わんばかりに「早くあげて」と。「!」マジですかと内心思いながら浮かせにかかった瞬間、プン…。おそらく身切れ。
個人的主観、20キロクラスの何か不明魚。引き方、食い込み方からしてサメの可能性もあるとのこと。サメとなると引き味が異なり重さが前記主観とは変わってくるかもしれない(寄るけどへばらないため)。それでもファイトをほぼ最後まで出来たことで大型魚に一気に近付けた気がする。常に気にしていたノットも全くズレておらず、次回からはもっと全力で入力できる気がする。次回はいける!
その後、落胆しながらノットを組み直し海に向かうも潮が先ほどの払い出しから一変、手前に流れ出しており、生命反応が一切消えてしまっていた。そして、日の出を迎えストップフィッシング。単独遠征、夢は持ち越しという内容で閉幕となった。
「感想編」へ続く yuki
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