心的外傷後ストレス障害(post-traumatic stress disorder)
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メディアなどで使われる「PTSD」という言葉。
心の深い傷(トラウマ)の後遺症として現れる心的外傷後ストレス障害のことです。 くわしいお話・説明は こちらのサイト をごらんになると理解が深まると思います。 |
PTSDについて・はじめに
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●PTSDとはそもそも 重大かつ劇的な外傷的といえる出来事を体験した後、 生じる可能性のある精神障害で、
簡単に説明すると 事故・震災・レイプ・DV・幼児期の虐待 など。 その強烈な出来事により心の深い傷が癒えず、心の状態が不安定になってしまった人に対して診断される DSM-Wの診断名の一つです。 |
PTSD・特徴
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主な症状は・・・
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◆侵入性反応◆
日常生活で思いがけないような出来事に心を痛めるといった経験は誰にでもあることです。特徴:過剰な活動性 しかし、人はその出来事を思い出す たび「大変なことになった」というショッキングな気持ちや 「なんでこんなことになってしまったんだ」という怒りの感情がよみがえってきます。 それを何回か繰り返すうちに、その出来事を思い出しても、激しい感情が次第に薄れていき、最後には「大したことないではないか」というふうに思えてくるようになります。 つまり、繰り返し思い出したり、その思い出を話したりすることで、その体験を消化し、既存の認知的枠組みに取り込むことに成功します。 しかし、PTSDになるような体験はその人の認知的枠組みに組み込まれることなく、どれだけ時間が経過しても過去の思い出とはならない のです。 とう言うのも、その記憶はまるで「瞬間冷凍された体験」のように生々しく保存されてしまうからです。 自らの処理能力を超えるような強烈な体験をした場合、心が自らを守るために、それを瞬間冷凍してしまうためです。 それによって、その体験に関するさまざまな記憶、例えば視覚や聴覚などの諸感覚の記憶、情緒や感情、その際に抱いた考えや思考などは とりあえずひとかたまりとなり、心の他の領域に影響を及ぼさなくなります。 通常の記憶の場合には時間が経つにつれその質が変化していくものですが、このトラウマは「瞬間冷凍」であるため、鮮度はずっと保たれてます。 かなり時間が経過した後、何らかの理由で瞬間冷凍された体験が解けた場合、 そこに凍り付いていた記憶の一部は、非常に生々しいかたちで心に侵入してくるのです。 (「子どものトラウマ」西澤哲)
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◆感情鈍麻性反応◆
特徴:精神活動の萎縮・感情が鈍くなる 侵入性症状は思い出したくないのに思い出させてしまうというものですが、回避性症状(狭窄・反応麻痺)は健忘のように トラウマとなった体験を思い出させないようにするものです。 一見正反対ともいえるような状態が同居していることをどう理解すればいいのでしょうか。 この事を理解するためには、先に述べた「体験の瞬間冷凍」という考え方が役に立つと思われます。 回避性(狭窄)の症状はトラウマ体験を思い出させるきっかけとなりうる刺激を避けようとするものであり、 瞬間冷凍されたトラウマが解凍されて自己を抑制したり、あるいは解体してしまうような状態を避けようとする 意味が含まれています。 一方、侵入性の症状はある意味ショッキングな体験に対する通常の反応と類似したものであると言えましょう。 このようにしてみてみると、一見正反対にみえる回避性症状(狭窄)と侵入性症状はいづれもトラウマから自己を守ったり、 あるいはトラウマを解消しようとするこころの動きが固定化し、何らかの不適応をもたらす症状になったものと理解できるでしょう。 (「子どものトラウマ」西澤哲)
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最後に
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私が現在受けている診断の
解離性同一性障害
も このPTSDの仲間です。 トラウマの後遺症というのは 長い時間をかけて芽を出すもの。 そのまま放っておけば 大切な人生の障害となってしまいます。 自分の傷を見逃さずにいてあげてください。 PTSDの治療を進めて行けば 傷の根源となった出来事の再体験(FB)も起きるでしょう。 だけど そこを乗り越えていくことこそが 生きていくということに繋がるのだと思います。 決して焦らず だけど歩いて行きましょう。 |