岩手県沿岸南部の気仙地方では、江戸時代からお茶の栽培が行われ、そのお茶は「気仙茶」と呼ばれています。気仙地方では、現在も数百戸で茶樹が栽培されていて(ほとんどが自家消費ですが)、農協では製茶工場も持っており、まとまった量の生産がある茶産地としては、日本の北限と言えるようです。
茶樹は、各農家で畑の土留めなどや自家消費用に少し植えているもので、大量の販売を前提とするお茶ではないので、農薬も肥料もほとんどゼロに近い状態です。また、そのような環境で育っているためでしょうか、茶樹も樹齢が高いものが多く、樹齢100年近い茶樹が其処ここに元気に育っています。
作りは、日本のお茶に多い、蒸し製の緑茶が主ですが、茶葉が大きく、また茶葉の味わいに力があるので、何煎も淹れられます。また、数年間寝かせた緑茶を材料として焙煎をかけたものは、寝かせた間に甘みやコクを増して、深い味わいになっています。
このお茶に、しゃおしゃんが台湾で学んだ技法で、焙煎をかけ、今までの気仙茶とは一味ちがった、新・気仙茶とでも言うべきものが出来上がりました。
嬉しいことに、召し上がっていただいたお客様には、「まろやかさにびっくりした」「昔のお茶の味わいを思い出す」「爽やかでコクのある香り」など、好評をいただいております。
岩手で生まれ育った私が、中国や台湾でのお茶修業の後に、様々なご縁に導かれて、日本の、それも岩手で、素晴らしいお茶に出会えたことは本当に嬉しいことです。
このご縁を大切に、気仙茶づくりを続けていきたいと思います。
現在、気仙茶の製法、焙煎など、様々研究中です。小さいロットで焙煎をかけたり、焙煎後の経過を観察したりしていますので、品切れの場合も多いと思いますが、軌道に乗るまでの間、何卒ご容赦くださいませ。
有り難いことに、地元の新聞に何度か紹介してもらいました。
どうぞご覧になってください。
2005年1月5日 岩手日報 論説
2005年1月29日 岩手日報 気仙茶をどうぞ 盛岡の専門店
また、気仙茶を飲んだ感想を書いてくださったブログもご紹介します。
DRINKIN' CHA 「焙茶工房しゃおしゃん「気仙茶(オリジナル焙煎)」
これからもしゃおしゃんの焙煎する「気仙茶」をよろしくお願いします。
(2005年2月20日 焙茶工房しゃおしゃん)
リンク 2010年の気仙茶づくり
|