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01.01  ご挨拶   (greeting)
IT の進歩は目覚しく、また多岐に渡り応用されています。
  IT は、あらゆる業態、あらゆる業務に適用可能なものであるから、
基幹業務(ERP)情報分析(EPM) 、Web、仮想店舗   等々とあらゆる方面に適用されてきました。
  企業を支える情報システム( IT )は、全体最適化が叫ばれ、業務を見直し(BPR)
システムを統合する為にERPの導入がブームとなり、あまたの企業がERPを導入したり、
自社のシステムを再構築して IT化 を進めて来ました。

  システム再構築構築が一段落してくると、企業に蓄えられた情報資産を基に、経営支援の為の
仕組み作り(ビジネスインテリジェンス:BI,DWH→ EPM )が盛んになり、   また、内部統制の一部の実現の為に、更にERP導入が進んだり、リスクマネジメント(ERM)
の為の仕組み作りが進んできました。
  しかし金融危機に端を発して、あらゆる企業活動が停滞の時期にあります。
しかしながら、企業は経営努力をして、継続していかなければなりません。
 企業(ビジネス)は生き物であるが故、その都度変革への対応が求められます。
今日ではこの様な対応はIT抜きでは考えられません。
また、 IT は一部の専門家だけでカバーできる領域では既になくなっています。
しかし、 IT は取っ付きにくいものであり、専門家に任しておくものという認識が未だに薄くありません。
IT は道具であり、 IT化 は企業経営の為の手段でしかありません。
にもかかわらず IT化 が終了すると目的を達成した事と勘違いしたり、 IT化 の進展への対応を止めてしまう企業もあります。
確かに、 IT化 だけが企業経営の対応策ではありませんし、資金を掛けられるものでもありません。
  更に、 IT のどの領域を取っても専門性が高く、全てを理解できる人材は存在しません。
それ故、 IT化 の為には不透明さが付きまとい、ステークホルダー間の意識・利益・想いは交錯し、
齟齬が生まれやすい環境であると言えます。
  この様な事が IT をより判り難くしているという事も否めません。


  我々 ITコーディネータITC )はこの様な状況において、
正に 「 経営 (企業・経営者)と ITITメーカITベンダ ) との 橋渡し役 」 をこなして行く事にあります。


  ERPについても欧米発の仕組みである事が多く、日本企業にはなじみ難いとの理由で、
多くはカスタマイズやアドオン開発があり、本来のERPの導入効果は薄れてきています。


  企業の独自性は尊重し、業務の独自性はできうる限り標準化・平準化し、シンプルに対応できる様に
方向性を示したり、経営とIT化の落とし所を考え、提示し、 IT化 の支援を行って行く事が大事で、
ITC が今こそ求められる時と考えます。

2009/10/01 ITC 中山 順一