.    '06年5月12日

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お目覚め

 5月4日、タガメが長い冬眠から目覚めました。といっても、越冬したのは 自然の中ではなく、事務所の冷蔵庫の中! タガメにとっては不本意な冬越しだったことでしょう。 (過去の様子は→ こちら
 長野県では絶滅 (長野県版レッドデータブック) してしまったタガメ。 この個体は県外からのもの、万が一の遺伝子汚染を回避するために、かわいそうですが自然のなかに放すわけにはいきません。


   脱皮をするたびに、こんなに大きくなります。
  







   大きさだけでなく、目つきもなかなかのもの
  

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夜の鷹(たか)

 ヨタカです。一見、地味で〔おちょぼ口のような嘴(
くちばし)〕。 ところが、実際の口の大きさは… ちょっと、写真にポイントしてみてください。 … ね、おどろきでしょ。  この大きな口をめいっぱいあけたまま飛び回り、入ってきた虫を食べる、という まるで鳥世界の捕虫網! 口の周りに生えている長い毛は効率よく虫を捕まえるための仕組み。 フクロウのように羽音をたてずに飛び回る構造といい、夜の不思議な鳴声といい、興味深い鳥です。 夜行性のため 昼間は見る機会の少ないこの鳥をご覧になりたい方は、レクチャールームまでどうぞ。 他の動物達と事務所内霊安室(=冷凍庫)で眠っています。 この他に… オオルリ、ノゴマ、トラツグミ、カヤクグリ、カワガラス、マヒワ、ミソサザイ、モズ、アオバト、カワラヒワ、ツグミ、ゴイサギ、トビ 他 を標本保管しています。



 アクシデントで落命。これからはここで子供たちの教材に。          

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開花情報

 写真はイタヤカエデ。 いまが盛りと咲いています。
カエデ類はこのほかに… ハウチワカエデ、ウリカエデ、ウリハダカエデ、アサノハカエデが咲いています。 一方、見ごろとなっている野の花は… ムラサキケマン、ネコノメソウ、コチャルメルソウ、ウスバサイシン、ヤマエンゴサク、クリンユキフデ、タチツボスミレ、ヒカゲスミレエイザンスミレ、ヒゲネワチガイソウ、ヒトリシズカ、ラショウモンカズラ、ムラサキサギゴケ、 エンレイソウ、ミヤマエンレイソウ、レンプクソウ、チゴユリ、タチカメバソウ、ベニバナイチヤクソウ etc。 盛んにさえずっている野鳥は…オオルリ、ノジコ、キビタキ、ミソサザイ、ウグイス、ホオジロ、センダイムシクイ、エゾムシクイ etc。
 ヤマアカガエルのおたまじゃくしが次々と孵り、ヒメギフチョウも産卵を終えたようです。今年の早春は、いま過ぎ去ろうとしています。



樹全体がレモンイエローの花と新葉でおおわれるイトマキイタヤ
                       (別名:モトゲイタヤ)