.    '06年7月5日

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コンッ コンッ コンッ と ノミの音 …

 烏川の瀬音に混じり、園内から聞こえてくる音。 木陰でノミを使って一心に木を彫っている姿 あり!
…「なんだろう? しかし、ありゃ 相当 大物だな」とワクワクしながら近づいてみると… そこには 超大作が!(マウスでポイントしてみてください)
 青森 ・津軽の五所川原に伝わる「虫おくり」〔病害虫を防ぎ、五穀豊穣を祈願する慣習・祭り〕 で練り歩く「ムシ」です。 一方で 水神・龍神と田の神信仰との結びつきもあり、興味深いフォークロアです。
 ところで、この木は園内にあった枯れたヒノキ。ほう
っておけば朽ち果てるだけでしたが、有効に利用されて、木も本望でしょう。 なお、完成品は寄贈していただけるとのこと。 お蔭様で、はるか離れた信州で津軽に思いをはせることができます。 お楽しみに。



     写真にポイントすると作品が見られます〕


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要 注意!

 ヤマカガシです。一応毒蛇ですので注意を要します。「えっ!? ヤマカガシって毒蛇なの? むかし、つっついて遊んでたけどなぁ」という方もいらっしゃるのでは? そう、30年ほど前に被害(死亡)が発生するまでは、一般には毒蛇と認識されていなかったのです。それがいまや恐るべき蛇として知れ渡り、見つけたとたん、親の敵(かたき)にでも逢ったかのように追いかけまわす人もいて…。 しかし、ヤマカガシの毒牙は(構造的に)攻撃の武器ではなく、獲物を飲みこむために使われるもの。 「さあ 食べてください」 と自分の指を差し出さない限り、それほど恐れる必要はないようです。なお、首のうしろから出る液も毒です。ですから、野山で見かけたらそっとしておくのが一番。 こちら以上に、むこうは ドキドキもの なのですから。 (他のヘビ 〔ヒバカリ〕 の話題は ⇒ こちら



      黄色信号 ・赤信号 … 注意 ・危険!


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天然記念物 (当園地から車で10分)

 安曇野市指定天然記念物の矢原社宮地のマユミです。幹の内部(心材)は腐朽して、地上から3mくらいまではすっかり空洞になっています。 心材はもともと死んだ細胞の集まりですから、そこが空洞になることは古木となれば仕方ないことです。
 このマユミ、衰退が著しく 8年前に樹木医や造園関係者が樹勢回復の処置をし、ここ数年は持ち直してきました。 とはいっても、まだまだ不良な状況。 倒伏の危険性から、伐られる可能性もありそうです。
 樹齢400年と伝えられるこの樹。だとすれば、関ヶ原の戦いの頃この場で発芽し、320年前の貞享騒動(加助騒動)の惨事のときはすでに大木となっていたはず。  幾星霜、歴史と共にここに立ち続けている生命体を、さて、現代の我々が「危険だから」と簡単に切り捨ててよいものか…



  めったにない マユミの巨木     空洞となった幹