.    '08年5月18日

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興味津々

 園路を歩いていると、何やら小動物の気配が… 
樹を駆け下りて、近づいてきたのは ホンドリス
「オイオイ いいのかぃ?そんな大胆なことして…」との こちらの心配をよそに、2mほどまで寄ってきました。
 そっとカメラを取り出すと、脱兎の如く 樹に駆け上がったのですが、しばらくすると再び下りて足元に…。   「やったぁ! ついに 野生動物に警戒されなくなったぞ!」と思いきや。どうやら、若い個体では、このような行動をとることがあるようです。 怖いもの知らずなのか、それとも、好奇心いっぱいなのか。
 リスの体毛には冬毛と夏毛があり、冬毛は灰色で耳の先には(耳あてのような)ふさふさした毛がはえています。 一方、夏毛はこげ茶色で耳の毛も無くなります。 この個体は、いまだに冬毛。 昼間は暑く 夜は寒い昨今、冬を乗り切ったこの暖かい毛から、軽やかな体毛に替わるのはいつでしょう。



          5月16日、いまだに 冬毛


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花遊び

 タンポポの綿毛を飛ばして遊んでいるニホンザル… のはずもなく…。 じつは、一心不乱にタンポポの茎を食べている、まだ若い個体です。
 新芽や若葉の多いこの時期、サルにとってはいたるところご馳走だらけです。やがて夏が近づき、我々にとっては深緑の清々しい葉は、彼らには食不適となります。 硬すぎるのでしょうか、それとも、 「これ以上 食べられては、かなわない」と覚った植物が、毒素を生成するからでしょうか。 結果、時として農作物を荒したり、街路樹の樹皮を剥がしたり、あるいは餌付けを機にヒトとの軋轢を生み出します。
 冬の間、わずかな植物で食いつないできた彼ら。 生涯のうち、食料探しに苦労しないでいられるのは ほんの一時だけ。 今しばらくは、容易に食べ物に ありつける幸運を祝福したい思いがするのでした。



            綿毛飛ばし…?


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花の季節

 写真は、今が盛りのヤマツツジ。 この時期、一日たりとも目が離せません。 草や樹の花が次々と咲いては、瞬く間に散っていきます。 
今あるいはまもなく 花が見頃の樹木は…マルバアオダモ、ズミ、オニグルミ、カマツカ、ヒトツバカエデ、イヌザクラ、ナツグミ、ガマズミ、フジ など
 ところで、園内にはヤマツツジが群生していますが、ツツジの宿命的病気ともいえる 【てんぐ巣病】に罹病しているものが少なからずありました。てんぐ巣病は、サクラでもよく見かける病気(病原は異なる)で、枝が異様に密生して、 あたかも‘天狗の巣’ のように見えることからの病名です。
 そこで今年は、スタッフの一人が徹底しててんぐ巣病対策を実施しました。 対策といっても、罹患した枝をひたすら除去するだけ。 樹体に入りこんだ担子菌は、薬剤では処置できないからです。 



        葉と花のバランスが絶妙な一株