.    '08年7月19日

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めったに見られない (その1) (園地外情報)

 オオイチモンジのめったに見られない羽化の瞬間に立ち会えました。ただし、園内ではなく、松本市のとある場所。幼虫のエサとなる木(食樹)〔=卵を産みつける木〕は、ドロノキ(ドロヤナギ)というヤナギ科の樹です。 園内にもドロノキはあるのですが、残念ながら、これまでその飛翔を目撃したことはありません。
  北海道や本州中部の亜高山など、限られた地域に生息する高山蝶で、環境省レッド・データ ・ブ ックに絶滅危惧種として記載されています。 長野県では天然記念物指定されており、当然 全面採取禁止… なのですが、哀しいことに 密猟者による卵や幼虫の違法採取が絶えません。
 今ある自然は、先人達が現在に残した遺産。 その自然遺産を後世に残すことが、引継ぎ役としての現代人に科せられた責務と考えるのですが…‘立つ鳥後を濁さず’それとも ‘後は野となれ山となれ’?



左写真:上にあるのは蛹の抜け殻
     下の成虫は羽化直後で、翅はまだ伸びていない


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めったに見られない (その2) (園地外情報)

.ユクノキのめったに見られない一斉開花に出会えました。 関東以西に自生するため、長野県では馴染みがない上に、普段の年は花着きが少なく目立たない存在です。 ところが、数年ごとに(人々が忘れた頃に)一斉開花して、あたかも雪化粧したかのような姿になります。 そこで、名前の由来は‘雪の木’⇒‘ゆくのき’ だとか。(なぁるほど)
 このエリアで前回咲いたのは5年前。 当時マスコミでは、『見慣れない花が咲く。これが なんじゃもんじゃ の木?』との記事もありました。 しかし、種としての なんじゃもんじゃはヒトツバタゴ であり、本種ではありません。(ただし、地方によっては、何か判らない樹、あるいは神聖さからあえて樹種名を明確にせず、なんじゃもんじゃと呼称 することがあるようです)。  さてさて、次にこの花を見られるのは5〜7年後、その次は… ん〜ン あと何回 見ることができるのでしょう



 松本から上高地への途中。 山の斜面のあちこちに…


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巣立ち

 写真は、もぬけの殻となったオオルリの巣。
事務所の近くにありながら、営巣していることに気づきませんでした。 巣があることは知っていたのですが、親鳥の姿を見かけたことがなく、巣づくりを 放棄したとばかり思いこんでいたのです。   ところが、先日… 来園された方から 「巣の近くで鳴いている鳥はなんですか?」 とのお訊ねを受け、行ってみると、近くの樹で盛んに囀っていたのはオオルリでした。 そこで…
「あれはオオルリ。あちらにあるのはオオルリの巣です。 ただし、途中で放棄して…? あれぇ!?」
…なんと、そこにはオオルリのヒナが2羽、今にも飛び立とうとしていたのです。 どうやら、親が盛んに鳴いていたのは、警戒と巣立ちをうながすためのようです。 あわててカメラを持ちに行き、戻った時には、 すでに2羽とも巣立ったあとでした。 しかし、一家はしばらくこの周辺にとどまり、ヒナの成長を待つことでしょう。



      オオルリについては⇒ こちら