.    '08年7月3日

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蝶 消える

  安曇野から眺望できる代表的な山と、その雪形は… (〔〕内は雪形) 蝶ヶ岳〔蝶〕 ・ 常念岳〔常念坊:お坊さん〕 ・ 爺ヶ岳〔種蒔き爺さん〕 ・ 鹿島槍ヶ岳〔鶴と獅子〕 ・五竜岳〔武田菱〕 ・ 白馬岳〔代かき馬〕等々。 そのなかで、もっとも遅くまで見られるのが蝶ヶ岳の‘蝶’の雪形です。 〔過去の話題は ⇒ こちら〕  しかし、その最後の雪形も、徐々に形が崩れかけています。 蝶は蝶でも、この春羽化したものではなく、成虫のまま冬を越した満身創痍の『越冬チョウ』のような姿になってきました。
 この蝶が消えれば、北アルプスは夏山シーズン。  昨年は、‘06年の豪雨災害の復旧工事のために、蝶ヶ岳の登山口:三股への林道と、常念岳の登山口:一ノ沢への林道が当園地先で通行止めになりましたが、現在は両線とも通行できます。 
どうか、安全で楽しい山旅となりますように。



     蝶ちょ の位置は ⇒ 写真にマウス・オン


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ニセアカシア(ハリエンジュ)倒伏

  当園地近くのお宅で、土地の境界目印として植えたニセアカシアが、根元から倒伏しました。 お話を伺うと… 「風も無いのに突然倒れた。葉っぱも青々と繁り、いたって元気そうだったのに…。 こんなことってあるんですか?」と、腑に落ちないご様子。
 最近、樹齢20〜30年のニセアカシアの倒伏事例が多くなっています。 荷重を支える支持根の発達が少なく、また、成長とともに根腐れしやすいこともあり、やがて自らの重さに耐えられず倒れることがあります。 さらに当該樹の場合は、2本がくっついて(癒合して)育っていたために、上部がアンバランスだったことも時期を早めたようです。  やせ地に率先して生え、短期間に成長して、根萌芽(こんぼうが)〔←クローン〕という特殊な方法で命をながらえるニセアカシア。  ある程度育ったら、さっさと倒れて新たな体と置き換わる、それがこの樹の生き残り作戦かもしれません。



     胸高幹周 :132cm(直径42cm)の大木


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ヒメギフチョウの寝床

 写真左は〔即席ツルグレン装置〕。ツルグレン装置とは、土壌中に棲息する小さな生物(ダニやトビムシなどの土壌動物)を抽出する装置です。 本来は土壌動物の採取を目的としますが、今回 それは二の次。 欲しいのは、動物がいなくなった落ち葉です。  その使いみちは… ヒメギフチョウのベッド。 今春、観察のために採取した卵が孵り、幼虫時代を過ごして いまはすでに蛹になっています。  その蛹が来春まで無事過ごせるように、清潔なベッドを用意してあげたいのです。 過保護と思われるかもしれませんが、 寄生されたり餌食にならないようにと願ってのことです。
 写真右上の白い容器は…ヘビの骨格標本の制作途中のもの ( ̄□ ̄;) (映像的に刺激が強過ぎるので、小さな写真にて失礼) 「ヘビの骨格ってどうなってるんだろう?」 ちょっと 気になりませんか?



  パイプ椅子と作業用照明のチープな装置。 ところで
  右上の白い容器は…?