.    '08年8月25日

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静寂

 暑さが峠を越える処暑〔二十四節気〕 (8月23日)も過ぎて、喧騒を極めた園内に静寂が戻りました。 まもなく、ヒトに代わってサル達で大賑わいとなることでしょう。 それまでの間、静かな路傍では ハ ンゴンソウ、ユウガギク、ゴマナ、コウゾリナ、ミズヒキ、キンミズヒキ、ミゾソバ、タニソバ、アキノウナギツカミ、ナンブアザミ、ヤマハギ、マルバハギ などの秋の花々や、 ツヅレサセコオロギ、エンマコオロギ、カンタン、ウマオイなど、秋鳴く虫の、涼やかで少し物悲しい音(ね)を楽しむことができます。  一方、最近まで川遊びの人々でオーバーユースかとも思われた烏川 と小野沢川。これらの川が、今年の夏受けた人為的影響(ダメージ?)から回復するシーズンが到来しました。 静寂とともに清冽さが戻った流れは、水生生物にとって来夏までの安住の棲家となることでしょう。





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野鳥

 電光表示板の上に勢揃いした、ちょいと メタボ気味な木彫りの野鳥。 種類がお判りですか?
バードウォッチングの際、姿も鳴声も似ているために『カラ類』で済ませられることが多いこの4種。 右からヒガラ、コガラ、シジュウカラ、エナガ です。 「味気ない機械に温かみが出た」との感想も聞かれました。
 園内で夏鳥を見かけることが、めっきり少なくなったとはいえ、今年もまた常連のオオルリ、ノジコ、キビタキ、コサメビタキなどが営巣して、バードウォッチャー を楽しませてくれました。 そして秋風が立ち始めた今 その多くは越冬地に向かったようです。 さてさて、いまごろは、いづこの旅の空にいることやら…
 今年 園内で生まれたヒナ達は、この冬を海外で過ごします。 そして、来春。 成鳥となった彼らは、はたして、再びこの地にもどってきてくれるでしょうか。





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森の休憩所 【徳利(とっくり)広場】

 森林エリアに設置された輪切りの椅子(ログ・サークルベンチ)です。 眺望の良い、心落ち着く木立の中に、とっても素敵な休憩空間が出来あがりました。
材料は園内で伐ったヒノキ、作製と設置は烏川渓谷緑地市民会議(←安曇野建設事務所のHP) の皆さんです。 生まれ変わったヒノキは、とっくり病に侵されたもの。 本来であれば、市場価値が無いため、とっくに間伐されていたはずです。その木を活用 して見栄えも座り心地も秀逸な椅子が出来あがり ました。 市販品のような画一性や耐久性はないのかもしれませんが、逆にそれが魅力になっています。 ばらつきのある仕上がりゆえに、ひとつひとつに存在感があり、やがて朽ちていくことに、自然素材ならではの持ち味を感じさせます。この森で60年余りを生きた病気の樹は、こうして人間と関わりをもちました。 



『酒飲みが集まるから、徳利広場』… ということではなく