.    '08年9月21日

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秋彼岸

 園内の秋は深まり、水遊びする人影を見かけなくなりました。今は時折、残り少なくなった漁期を惜しむように、釣り人が静かな時を過ごしています。
 9月23日は、秋彼岸のお中日。 この日を境に昼間の時間より夜の時間が長くなります(*)。   春の彼岸が、厳しい冬を乗り越えて心が解放される日々ならば、秋彼岸は 間近となった冬を予感する時期なのかもしれません。 さて、その前に 実りの秋。 ヒトも野生動物も、恵みに感謝する季節の到来です。
 (*)気象用語にしたがえば、これより数日後となります。なぜならば… 日の出は、太陽の上端が地平線に接した時(出始めた瞬間)、日没は同じく上端が地平線に接した時(完全に没した瞬間)と定義されているため、太陽の見かけ上の大きさ分の‘ずれ’が生ずるからです。





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 当園地では、遊歩道沿いのオニグルミの樹で発見された新種のアブラムシをはじめ、これまでに約2000種の昆虫の生息が確認されています。 このように昆虫の種類が多い理由は、エサとなる植物(食草・食樹)の種類の多さと、昆虫間の食物連鎖の多様性にあると考えられます。
 そのうちのごく一部を、レクチャールームで標本展示しています。数ある展示品のなかで、眉をひそめる方が少なからずおられるのが〔蛾の標本箱〕。蝶と違い 蛾の人気はいまひとつのようです。 しかし、毛嫌いされる方に次のお話をすると、往々にして親しみをもっていただけます。それは…『ヤママユガ科をはじめとして 蛾のなかには成虫の口が退化した種も多く、数週間飲まず食わずで、ひたすら子孫を残すためだけに生きぬく』…ネ。ちょっと 想像を絶する生き方でしょ



  最下段右から2列目:シンジュサンの話題は⇒こちら


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これって 異常?

 わかり難い写真で恐縮ですが…樹が左側に横倒しになり、根が垂直に立っています。持ち上がった根の土の厚さは50cmほど。 これをご覧になった多くの方が「浅い根だなぁ」と驚かれます。 一般的に、根の張りが深いか浅いかにより 『深根性』と『浅根性』に分類されます。  ならば、当然この樹は浅根性… と思いきや じつは『深根性のミズナラ』なのでした。
 意外かもしれませんが、樹木の根は、種類や大きさ ・樹齢に関わらず、そのほとんどが地表から60cm程度までの浅い部分にあります。その際、深根性であれば、樹体を支えるために一部の太根をより深いところまで伸ばすのですが、生育環境(水や土壌条件 ・風雪の影響)によっては例外もあります。 どうやら、深くまで根を張る必要がなければ、コストをおさえた成長をするようです。 しかし、そのツケは…



  風の通らない湿潤地。 大きくなり過ぎた結果の倒伏