.    '08年10月10日

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秋遅く咲く

 秋深まった園内。花の少ないこの時期にひっそりと咲いているホソバノツルリンドウの花。 ツルリンドウとついていますがツルリンドウ属(Tripterospermum )ではなく、ホソバノツルリンドウ属(Pterygocalyx )という独立した属に分類される一属一種の多年草です。 ツルリンドウの花冠が5裂するのに対してこちらは4裂となり、茎や葉も細いので見分けは容易です。
 自生条件が限定されることや、生育場所が開発の対象になることが多いなどにより、絶滅が危惧される植物です。 長野県で唯一の県営の自然公園である当園地。 この園内が将来にわたり、これら希少種を含む、動植物の保全空間であり続けることを願ってやみません。
【本種の自生場所は公表していませんので、お問い合せはご容赦ください】





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意外にも!?

 写真は、ササの葉。 観察会などでこのような葉っぱがみつかると、「この穴は なあに?」と問われることが多々あります。 その気になって探せばよく見かけますし、人目をひくので 「原因は 当然明らか」…と思いきや。 じつは明確な答えは出ていないようです。 言われていることは、ササの葉は出はじめのころ丸まっており、その時期に ホソハマキモドキという蛾があけたであろうとのことなのですが、 どのようにあけたかには諸説あります。⇒ 1.エサとして(外側から)食害した。 2.産卵管を挿し込んで中に卵を産んだ。その時の挿し穴が徐々に大きくなった。 3.幼虫が、中から食い破って出てきた脱出口。…等々
 素人考えで、2を推します。 大きな穴のものもありますが、それは時間が経って拡大したように見えます。 1oにも満たない穴の大きさから、食べたとか幼虫が通ったとは考えにくいのですが… さて真相は?



   こんなことすら未解明。 自然はまだまだ謎だらけ


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意外にも! その2

 日ごろ見慣れたきのこのイメージからは、なんともほど遠いノボリリュウタケ。「美味しいきのこ」と云われても にわかには食指が動かないのではないでしょうか。   前回の旬情報で、「食べられるか食べられないかよりも、美味しいのか 聞いてください」 とお伝えしたところ 早速、この 〔見るからにマズそうなきのこ〕を持って 窓口を訪れ、「これ美味しいですか?」と問われた方がいらっしゃいます。 どうやら、「美味しくないですよ」との回答を期待されていたようです… が、残念ながら【美味しい】です!香りに特筆すべき点はありませんが、味はまあまあで食感の良いきのこです。 他に間違えそうなものは(今のところ)無いと思われますので 安心して食べられるもののひとつといえます。(あえて似た毒きのこを挙げるならば⇒シャグマアミガサタケ。 しかし、一見形は似ていても色や柄の様子がまるで違います。 なによりも、シャグマ〜は春のきのこです)