.    '09年9月10日

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職場体験

 安曇野市の中学 2年生 4人が、当園地で職場体験をしました。様々な仕事を体験した中で 印象に残った作業のひとつが ‘枝打ち’ とのこと。  学有林で‘下刈り’だけを体験している彼らにとって 枝打ちは未知であり、かつ この先も経験することはないと思われます。 はたして、その目的や意義(※) をわかってもらえたでしょうか?   ところで、この作業は、本来このような大雑把な方法で素人がおこなうべきことではありません。  樹の生理を理解しない誤った切断で、幹を傷付け、腐朽させる危険があります。 そして数十年後 … その付けが回ってくるのでした。
(※)枝打ちの目的は… ‘間伐と違い、成長を遅らせ(=年輪を詰ませ)’かつ’節(ふし)をなくす’ こと。 ただし、それは人間にとって都合の良い樹をつくるための行為であり、 樹にとっては栄養製造機関である‘葉’を消失させる、大迷惑な所業です。





        高枝ノコ を使って ヒノキの枝打ち


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秋の花 次々と

  いまだ陽射しは厳しくとも、木陰を渡ってくる風に冷たさを感ずるこの頃、秋の花が咲きだしました。
写真はミゾソバ。 よく似たアキノウナギツカミや、同じタデ科の ミズヒキ、イヌタデ、ハナタデ、ボントクタデ、ヤナギタデも今が盛りです。 他に秋を感じさせる今が旬の花々は… ノコンギク、ユウガギク、シラヤマギク、ゴマナ、ガンクビソウ、ヤブタバコ、 ナンブアザミ、コウゾリナ、ハンゴンソウ、キオン、アキノキリンソウ、ミヤマママコナ、サラシナショウマ、ヤマトリカブト、 キンミズヒキ、ヌスビトハギ、ヤマハギ、マルバハギ、メドハギ、ゲンノショウコ、キツリフネ、ツリフネソウ、シラネセンキュウ、トウバナ、 イヌトウバナ、ヒキオコシ、エノコログサ、キンエノコロ、ムラサキエノコロ、オオエノコログサ、ススキ、オギ、フジバカマ(植栽)、ミヤマウズラ などなど。 春に咲き、ひと夏を過ぎ秋に実る草に較べて、秋咲くものは、まるで 生き急いでいるかのようです。





         秋草の花は、美しくも物悲しい


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名木 (旬情報 番外編)

  当WEB管理者が所属する団体(樹木医ネットワーク・松本)が、この秋、松本市内の天然記念物指定されている樹木探訪を予定しています。 昨年から、春は桜、秋は名木を観ながら、樹木のあれこれをご紹介しています。 今回訪れる場所は2005年に松本市と合併した四賀地区(旧東筑摩郡四賀村)。その下見で、写真のカツラカヤ に出会いました。 2本の巨樹に感動するとともに、これまで見たこともないカツラの荒々しい樹形に驚かされました。
 現在、松本市内で天然記念物に単木で指定されている樹木は、県指定 7本、市指定 25本です。 市内には、この他にも これらの天然記念物に匹敵する あるいはそれ以上の名木(巨木、老木、希少木)があるはずです。 とりわけ、今回訪れる四賀地区の山々には、未だ世間には知られていない、数百年を生き続ける名木があるに違いありません。





  『七嵐のカツラ』(市天)    『矢久のカヤ』(県天)