.    '09年10月2日

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ミツバチ 全滅か!?

 木にはってあるのは、『おまじないの おふだ』…のはずはなく、ニホンミツバチオオスズメバチから守るための緊急対策です。 開園 2年目から、このサワラの樹洞で 営巣が続いていたニホンミツバチ。 7年目にして、ひょっとすると全滅してしまったかもしれません。
 毎年この時期になると、キイロスズメバチやオオスズメバチの襲撃を受けるのですが、セイヨウミツバチと違い、集団防衛(攻撃)で危機を乗り越えてきました。 ところが最近になり、気づいた時には、オオスズメバチが巣に出入りしていました。今までならば、巣の手前でミツバチの反撃をうけ諦めていた(?)のですが、今回は様子が違ったのです。 遅きに失した思いを抱きながら、急遽入口を小さくしてオオスズメバチが侵入できないようにしたのですが… まにあったでしょうか? 女王蜂は無事逃れてくれたでしょうか? 女王蜂が生き残っていれば、来年も営巣が続くのですが…





   スズメバチの侵入を防ぐため、穴の大きさは7oに


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反響定位(エコーロケーション)

 近くで保護されたイエコウモリ。 野生傷病鳥獣の一時的保護として当事務所に持ち込まれました。
その日はスタッフが家に連れかえり、見守ることに。 翌日、事務所にて、エサの蛾を与えた直後の様子が右の写真。 両手で包み込むように貪り食っていたのですが、食べ終わると(昼間のコウモリですから当然ですが)動くことも無く、果たして異常が有るのか無いのか判りませんでした。 ところが、その日の夕方 それまでののんびりした動きから一転、突然 羽ばたきだしたのです。翼が傷つくのを心配して、急遽飼育箱の蓋を開けたところ、元気良く飛び立ちました。
 過去数回、室内に飛び込んだ野鳥が、壁やガラスにぶつかり大騒ぎしたことがあります。しかし今回は室内の障害物に触れることもなく、狭い通路を余裕で通り抜け、唯一開いたドアから屋外へ。 超音波の威力(反響定位)を目の当たりにした一瞬でした。





   軽量化を図った蝙蝠の体は、なんと華奢なことか


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樹齢 100年 (園地外情報)

 当園地から車で 15分の場所にある ユリノキ(右) と ヒマラヤスギ(左の 2本)です。 明治42年(100年前)に植栽されたとのこと。よって、樹齢は 100年+植えた苗木の樹齢です。 世に100年を生き続ける樹木は珍しくありませんが、街路樹として日本にヒマラヤスギ と ユリノキがもたらされたのは 100年前、ここ安曇野出身の白沢保美博士によるものです。特にユリノキは最初に持ちかえった数本のうちの 1本であり、まさに日本で最高齢とのこと。 しかし、残念なことに衰退が進んでいます。 また、道路に面しているため、今後 大型車両の通行の支障になることが懸念されます。 願わくば、白沢保美氏の偉業とともに後世に伝えるべき樹として、行政の対策 (土壌改良や剪定方法等)を望むものです。 余談ながら…当園地にもあるカエデの一種オオイタヤメイゲツの学名:Acer shirasawanum は白沢氏に由来します。





     いずれも、安曇野市指定の天然記念物