.    '09年10月25日

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土壌動物観察会(10月17日開催)

 からすの学校・第32回は、森を耕す生きものたち。  まずは土壌動物の採取。方法やコツを伝授していただいたあと、2人づつのペアを組んで、いざ出発!  最初は「簡単にみつかるものなのかなぁ?」 と弱気な方もちらほらと。  しかし、落ち葉をどかしたり、地面をちょっと掘ってみれば… トビムシ、ムカデ、ヤスデ、ワラジムシ、ヒメフナムシ、ザトウムシ、センチュウ、ケバエガの幼虫 などが次々と現れました。
 屋内で、それらをスケッチして、じっくりと観察。これまでは 見ても見えずだった小さな生きものの存在を実感されたようです。 あわせて、研究者用のツルグレン装置(※)や、身近な材料でできる 簡易ツルグレン装置をご紹介させていただきました。
(※)中型土壌動物を採集するための装置 : 土に熱を加えて乾燥させ、動物が下方へ移動する習性行動を利用して集めるように考案された装置









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落し物

 テンの糞です。 さてさて、なにを食べたのでしょう? まだ湯気が立っていそうな新鮮な落し物をそっとつついてみると…小さな種やこの色、そして決め手はフルーティーな香り(!)。 どうやらサルナシを食したようです。 この時期、このような果実を食べた後のテンやツキノワグマの糞は臭くはありません。悪臭どころか、むしろほのかな甘い香りがします。 しかし、同じような食事をしていながらも、ニホンザルの糞は とても臭いのでした。 それに負けず劣らず悪臭を放つのはキツネのそれ。鼻を近づけなくても、特有のにおいが漂います。もっともこれは、たんに排せつ物が臭いというだけでなく、他の個体に対する 【におい付け】の意味があるようです。  最初はちょっと抵抗があるかもしれませんが、糞を手掛かりに、野生動物が何を食べて どのような暮らしをしているのかと あれこれ思いをめぐらすのは、フィールド観察の醍醐味のひとつ…かな?







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天然記念物を観る (旬情報 番外編)

 当WEB管理者が所属する団体 (樹木医ネットワーク・松本)が 【天然記念物指定の名木を訪ねる】と銘打ったイベントを開催しました。 訪れたのは 松本市四賀(旧 東筑摩郡四賀村)。 平成17年 四賀村と合併したことにより、松本市 の天然記念物の樹木は一挙に増えました。 市内にある県指定天然記念物の 7本中 3本が、市指定 25本中 9本が同地区にあります。 今回はそのうちの、県天 2本と市天 4本に皆さんをご案内しました。
 写真は県天の一本 横川の大イチョウ です。 訪れた日は、まさに黄葉真っ盛り。 北アルプスを背景に、数百年 立ち続けている巨樹との出会いは、多 くの方に感銘を与えたようです。 この他に訪れたのは… 七嵐のカツラ、長命寺跡のモミ、矢久のカヤ、岩井堂のアカマツ、板場のケヤキ などなど。そのい ずれもが、名木と呼ばれるに相応しい木々でした。