.    '10年9月29日

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骨から見た動物…

 当園地には(コウモリやネズミの仲間を除き)本州にいる陸上大型哺乳動物のほとんどの種が棲息しています。実際にその姿を目にすることはできませんが、 食痕(餌を食べた痕跡)や糞、センサーカメラなどから、多くの動物たちの営みを知ることができます。
 これまでにも、野生動物について講座やイベントを開催してきましたが、今回はちょっと目先を変えてのからすの学校を開催します。 タイトルは【骨から見た動物のお話と頭骨ストラップ作り】。 講師は‘生きもの写真家’の 安田 守先生。あの安田先生です! 面白いに決まっています!!  お話の玉手箱から、どんな話題が飛び出してくるのでしょうか…
 ところで、写真はレクチャールームに展示してある幾多の頭骨のうちの一部です。 骨になって園内の川を流れてきたものや、死骸が持ち込まれて、それを骨にしたものなど、どれにも それぞれの物語があります。







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死装束(しにしょうぞく)
〔縁起でもないタイトルにて失礼します〕

 あたかも、白装束に遍路笠の巡礼親子のようなこのキノコは ドクツルタケ。日本の野山で目にするキノコは、多くが食毒不明ないしは食不適であり、意外にも毒キノコは少ないと言えます。 しかし、図鑑に載っているキノコはほんの一部であり、誰かが犠牲となって初めて毒キノコに分類されるとのこと…( ´・o・`;)
 消化不良や下痢などの軽症ですむのならともかく 少ないながら、なかには死に至る重篤な症状を招く猛毒キノコがあります。その代表格がこのドクツルタケをはじめとするテングタケの仲間。 しかし、そんな怖ろしさとは裏腹に、薄暗い林床に浮き出る 純白な姿を目にすれば、その妖しげな美しさに、しばし見入ってしまい、英名が「死の天使」(Destroying Angel)であることを納得するのでした。 これからの‘きのこ狩り’ シーズン。 くれぐれも、ご用心されますように。





『一生に一度しか味わえない』←(ブラックユーモアだなぁ)  


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食害 (園地外情報)

 写真は サクラ (ソメイヨシノ)の名所になっているとある場所。 北アルプスや田園風景を借景にした桜並木は、安曇野のビューポイントのひとつになっています。 そのサクラのほぼすべてが、 アメリカシロヒトリ(蛾)の幼虫の食害に遭い、ほとんどの葉を失ってしまいました。 これにより枯れることはないにしても、紅葉を目前に景観的には残念なことになりました。
 ところでこの桜、ひょっとすると この秋に ‘狂い咲き’するかもしれません。というのは… 来春のつぼみはすでに形成されており、いまは休眠の準備に入っています。そのための睡眠薬(植物ホルモンの一種)は葉でつくられ、それが芽にたまると 休眠します。もし、睡眠薬が間に合わないうちに落葉してしまったとすると花芽はまだ休眠していません。 その場合は、秋以降、暖かい日があると開花してしまう可能性があります。 さて 花芽は眠りについていたのでしょうか。それとも…





 見事なまでに丸坊主! 隣地の畑でも被害が出たとか