.    '11年9月20日

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野生傷病鳥獣の一時的保護 〔続編 その3〕

 保護中のムササビ。 拾われて 当園地に来てから 40日あまりが過ぎました。 体はすっかり大きくなり、なによりも尾の成長が著しく、いかにもムササビらしい体形になりました。左写真は、その大切な尾の手入れ(毛づくろい) に余念の無い姿。誰から教わるのでもなく、本能としての行動です。 右写真は、割り箸を盛んに齧(かじ)っているところ。 一生歯が伸び続ける齧歯目の動物ならではの【歯を削る】 という本能的行動と思われます。 これらを見ていると、親がいなくても子は育つものと ちょっと一安心。と、思いながらも、今の心配は【飛ぶ】ことができるのかという点。はたして親が教えなくても、遺伝子が伝えてくれるのでしょうか。 とりあえず、木登り&滑空練習用の‘登り木’の作成は完了しています。 さてさて、その練習道具(遊具?)を彼女がお気に召してくれることやら。







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んっ(~o~;)?

 蛾の一種であるオオケンモンの幼虫が イタヤカエデの葉を食べていました。虫嫌い、とりわけ毛虫を見ると鳥肌が立つという方には、なんともおぞましい姿。  しかし、よくよく観れば、その造形や色彩の見事さを感じていただける…のは無理かな(^_^;) 幼虫は派手でも、成虫になれば、すっかり地味になります。 しかし、そのモノトーンな成虫の翅には『剣紋 (けんもん)』の名の通り‘剣の紋様’があり、印象深い姿です。 幼虫は『寄らば刺すぞ』の風体ながら、毒針も硬い棘も持ちません。 だからといって、不用意に触ることは避けたいものです。虫にとってはストレス(?)になるかもしれず、あるいは内臓圧迫やヒトからの感染の恐れも否定できないからです。ところで、この虫は幼虫の世代に次々と姿を変えます。 知らなければ、その時々によってまるで別種のように見えます。 しかし、なぜそこまで変化する必要があるのだろう?





    構造色により、角度によっては青色が見える


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南アルプス

 園地から 1kmほど離れた場所からの風景です。遥か彼方に見えているのは南アルプスの通称を持つ赤石山脈の山々です。〔⇒写真はズームアップしています〕 長野県、山梨県、静岡県にまたがる広大な山塊の一部分を、機会は少ないながら時々このように望むことができます。 この日も、格別な眺望を楽しむことができました。時は夕方、仕事が終わって帰宅の途についた際のことでした。 ちなみに、ここから左に目を転ずれば、鉢伏山蓼科山美ヶ原が連なり、見る場所を北に 1kmほど移動すれば、後立山連峰爺ヶ岳〜白馬三山、さらには 北信五岳までが望めます。  なお、当園地は常念岳・蝶ヶ岳の麓にあります。蝶ヶ岳を越えれば上高地。 そこからは、穂高岳・槍ヶ岳といった超メジャーな名峰が続きます。 あらためて、ここ信州安曇野は、名の有る山々に囲まれていることを実感するのでした。





      写真にマウス・オンで、山座同定