.    '11年10月6日

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樹木同定と森林管理

 からすの学校 ・第45回は、葉・花・実でわかる樹木観察。 毎年の恒例イベントとなった馬場多久男先生の樹木観察講座です。今回はちょっと趣向を変えて、『森林管理』について、その考え方や実践方法を講義していただきました。 まずは室内で、森林管理(山づくり)の事例を見ながら、どんな調査をおこない、その結果をどのように活かすのかをお話しいただきました。 あわせて、森林管理には必要不可欠な知識 (技術?)である、樹木同定のための検索図鑑の使い方も学びました。  後半は、当園地森林エリアを歩きながらのフィールド講義。 軽率な作業(皆伐や低層植物の排除など)で、数十年を棒に振ることを回避するためには、そこにある樹や草の生態を知ることが必要不可欠です。  そのための第一歩は、植物の名前がわかることであると、受講者の多くの方々に認識していただけたようです。









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野生傷病鳥獣の一時的保護 〔続編 その4〕

 保護中のムササビです。拾われて当園地に来てから 50日あまりが過ぎました。 そして、つい数日前から〔両手で持って食べる〕という行動をはじめました。さらには、(わずかな高さではありますが)飛び降りる際には‘飛膜’を広げています。 どうやら、親が教えなくても、遺伝子はムササビの本能を伝えてくれたようです。ただし、ちょっと心配なのは、あまりにも地上を歩く(走り回る)習慣がついてしまったこと。 樹上棲息動物であるムササビは、地上にいることはほとんどありません。 樹の上部から滑空して離れた樹に飛び移り地上には滞在しないことで天敵から身を守っています。 彼女を見ていても、いかにも不恰好に歩きます。同じリス科のリスと似た体型(後足が発達し前足が短い)ながら、リスのような軽快な走りはできません。 今願うのは、やがて野に戻った時にはこの習慣は忘れて、木登りと飛翔だけをして欲しいということです。





     歩く時にはいまいちながら、器用な手先


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蛾の青虫、されど…

 写真はバラ科シモツケの葉を食べている コエビガラスズメの幼虫。 落葉樹であるシモツケは、すでに葉に含まれていたミネラルを枝や茎に回収して、葉を落とす準備を終える頃。 それゆえ、葉にはこれまでのような栄養価は無いと思われます。 そのうえ、ここ数日は急に涼しくなり、朝晩は寒いくらいです。 …こんな姿で大丈夫なのでしょうか? この虫は蛹(さなぎ)で越冬します。 もうそろそろ、蛹化したほうが良いのでは、などと余計な心配をするのでした。そんな心配があたっているのかどうかは、すでに答えが出ているのかもしれません。 というのは、ごく近縁種である エビガラスズメは、『昆虫の代謝、内分泌、神経生理等の研究材料として多くの研究機関で利用されている』 (農水省 : 農林水産研究情報総合センター資料より引用)とのこと。 体長が 10cm近くもあり存在感のあるその青虫は、昆虫研究の礎となっているのでした。





 管理棟近くに多いシモツケ。餌には困らないだろうが…