.    '12年2月1日

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アニマル・トラッキング

 からすの学校 ・第47回は、スノーシューハイクと冬の自然観察会。  昨年好評だった同企画、今回も定員を大幅に上回るお申し込みをいただき、多くの方にキャンセル待ち をしていただくことになってしまいました。 はじめに室内でアニマル・トラッキングについて、その内容や方法を講義していただき、その後スノーシューを履いて森林エリアを散策&観察しました。 前夜までの雪のために、足跡の数・種類とも少なかったとはいえ、以下の痕跡が観られました…
キツネ、テン、オコジョの足跡、ツキノワグマのクマ棚、リスが巣材を集めるために剥いだスギ、 アカネズミが食べたオニグルミ 等々。 身近に生きている動物に気づいていただけたようです。  下写真は、コナラに残されたクマ棚を観ているところ。 当WEB管理人から、周辺での クマの目撃情報や研究者から聞いた生態についてなどを 解説させていただきました。









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山の神の使い

 当園地 ・森林エリアで撮影されたオコジョです。
上記イベントの準備のために、講師と当園地スタッフが下見をしていた時に出逢いました。 (地域によっては)山で暮らす人たちは、『山の神の眷属(けんぞく)であるオコジョに出合うと災難に遭う』として、山仕事を打ち切って里に戻ったとか。体長わずか 20数cmほどの一見愛らしい小動物にしては、大仰な扱いをされます。 当WEB管理人も以前、園地外(歩いて20分ほどの所)で出会いました。雪に覆われた岩の間から顔を出し、引っ込んだかと思うと離れた樹の根元の穴から現れ、目が合うとあわてて隠れて今度は別の雪穴から…。 まるで、もぐらたたきゲームのようでした。多くの野生動物が人と会えば一目散に逃げるのに比べ、しつこいくらいに居とどまることにただならなさを感じた古人が、先の逸話を生んだのでしょうか。





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落葉樹?

 写真は現在のアブラチャン。落葉樹ですから、本来であれば今頃は葉が無いはずです。しかし、この樹は9年前に確認して以降、毎年このように葉をつけたまま冬を越します。 樹種によっては落葉しない(しにくい)樹もあります。 園内ではコナラクヌギの少なからぬ本数が今でも葉をつけています。 たまに『落葉しないのは離層ができないから』という説明を聞くことがありますが、それは間違い。 離層ができたからこそ葉は枯れました。問題は離層部分の細胞壁を分解する酵素が生成されないことです。 コナラやカシワなどは樹種としての性質でしょうが、アブラチャンは園内に数え切れないほどあっても落葉しないのはごく少数派です。現に、写真には 4本のアブラチャンが写っていますが、落葉しないのは 1本だけ。 生育環境の違いや樹勢の弱りなどは認められません。 どうやら、樹にも個性があるようです。