.    '12年4月9日

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おめでた

 この春出産予定の身重なニホンザルです。 サルは乱婚(生物学用語では、誤解を招かないように『複雄複雌型配偶システム』という)のため、父親と子の関係はなく、母と子の関係しかありません。秋から冬に交尾して、180日ほどの妊娠期間の後、 ほとんどは 1頭の子が産まれます。 さて、この母親のお腹にいる子はメスでしょうかオスでしょうか。 メスであれば、この群れで母親や姉妹とともに一生を過ごせます。
 一方 オスであれば、生まれ育った群れにとどまることはできず、やがてここから出ていかなければなりません。別の群れに入り心機一転新たな人生… いや、猿生を生きていきます。オス・メス、どちらの生き方をお望み? 【ご注意】 サルの群れに会ったら、知らん顔で無視してください。 目を合わせたり大声を出すことはサルを興奮させます。 また、石を投げるなどはもってのほか。防衛のため、必死で攻撃してきます。





       大きなお腹で、動くのも億劫?


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園路は続くよ…♪ (その3)

 森林エリアの新設園路が出来上がり、間もなく供用開始となります。 自然へのダメージを極力抑えた工事をしていたのですが、園路の設定上やむなく幾本かの樹を伐り、根の切断(矢印)をおこないました。 その際、場所によっては、わずかに迂回させて可能な限り影響を減らす努力をしました。写真はその一例。根を切られたのはクリです。 ダメージの大きい山側の根を切ることを避けて、谷側の根を切る場所に園路を設定しました。〔⇒写真にマウス・オン〕
しかし、この切断面から腐朽菌が侵入し、やがて腐るのは確実です。期待するのは、ある程度の段階で腐朽を閉じ込めてくれること。 根や幹の内部が腐って空洞化するのは、樹齢を重ねた樹木であれば有りがちです。 問題は、その腐朽の進行以上に健全部が成長するか否かです。腐朽が勝れば、根株が腐り、伐採せざるをえなくなります。【→ 過去の例





    右上の看板の内容は、写真にマウス・オン


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春来たり

 開花したダンコウバイです。園内で今見られる花は多くはありませんが、それでもツノハシバミ、ケヤマハンノキが最盛期となり、キクザキイチゲの蕾は今にも開きそう。 あちらこちらでカタクリの葉も開き始めました。 そんな心ウキウキする 4月の園内。 今月は当園地主催のイベントが 2つと、他団体イベントが 1つあります。当園地主催の オオルリ観察会カタクリ観察会。 他団体イベントは、『信州野鳥の会』主催の 第928回探鳥会 です。   オオルリとカタクリの観察を一緒にできることは、この時期の当園地の大きな自慢であり喜びです。 毎年 4月中旬に姿を現すオオルリとカタクリ。 さて今年は、いつお目にかかれるのでしょう。なお、引き続き 5月にも森林エリア探鳥会を予定しています。 園内で継続的に調査をされている野鳥の研究者ならではの、とっておきのお話しをうかがえると思われます。こちらも、ご期待下さい。