.    '13年6月22日

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外来・帰化植物観察会

 からすの学校 ・第60回は、外来・帰化植物観察会特定外来生物に指定されている オオカワヂシャが安曇野に多いのは、湧き水であるのが理由とのこと。 年間を通して水温が一定(ほぼ 15℃)であるため冬でも枯れず、今後ますます繁殖が心配されるとのことです。 懸念される影響に、準絶滅危惧種に指定されている在来種のカワヂシャとの交雑があります。繁殖力の強い交雑種が増えると、急速に在来種の遺伝的攪乱が生じます。 なお安曇野では、カワヂシャと同じ場所に ワスレナグサ(外来種)が生えている場所があり、その際はカワヂシャが除草されてしまうことが多々あるとのこと。 『見た目に好ましい』という、ヒトの価値観による、在来種を減らし外来種を増やす行為です。 余談ながら、数日前に訪れた上高地においては、ワスレナグサ属の中で唯一の在来種である エゾムラサキが、一面に咲いていました。





     安曇野の外来種問題を再認識した講座


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蔓(つる)の花

 近頃、ゆえあって【つる植物】の写真を撮っています。 今が盛りのこれらの花は、【左上】マツブサ 【右上】ミヤママタタビ 【左下】サルナシ 【右下】オニツルウメモドキ。   つる植物といえば、樹木管理の見地からは、いわば厄介者。 樹冠を覆うように繁茂すれば、その樹木を衰退させたり、ときには枯らしてしまうこともあります。 林業においては、見つけ次第除去すべきものとされています。 当園地では必ずしも目の敵(かたき)にはしていないことから、多くの場合はそのままにしています。その結果、つるに覆われた大木が枯れることが多々あります(フジによるものが多い)。 枯れ木も生態系を成す重要な要素とはいえ、倒れると人や施設に被害が予見できる場合は伐らざるをえません。 大木になると伐採の費用も高額になります。樹木の枯損防止や限りある管理費を考えれば、事前につるを切るべきなのでしょうが…





  こんな花が咲く前に伐られることが多い つる植物


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この環境を将来に引き継ぐために

 7月13日より、バーベキューなど火気使用ができる場所及び時間を限定させていただきます。 使用可能な場所は水辺エリア・管理事務所近くの芝生広場のみ、時間は 9時から 18時まで です。 開園以来 11年目を迎える当園地ですが、年々オーバーユースぎみとなり、それに伴い自然環境に与えるダメージが深刻になってきました。 元来、当園地はバーベキューなどの利用を想定していなかったために、それに対応できる設備がありません。 バーベーキュー等で油汚れになった網やコンロを洗わないまま持ち帰るということは、もともと無理があります。 案の定、川で洗ったり見えないところに投棄するなど看過できない状況になってきたため、このたびの条例による規制となりました。  今いる人々だけで、園内の自然を享受し、食いつぶしてしまうわけにはいきません。この環境を将来の人々に引き継ぐことも当園地の責務です。





    設置看板 〔写真クリックで拡大(pdf)表示〕