.    '13年7月8日

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川霧

 梅雨の時期、いくぶん気温が下がった時、園内を流れる烏川には川霧が発生します。川から蒸発した水蒸気【気体】が、冷たい空気で冷やされて 霧【液体】に変化した結果です。  写真はうっすらとしたものですが、時には川面が見えなくなるほど発生することもあります。 そんな時、岸に立って川を眺めれば、あたかも雲海を望むよう。 車を降りて、わずか数分歩いただけで、そこは幽玄の世界となります。
 6日に梅雨明け発表された信州。しかし、しばらくは雨予報が出ています。来園されて、こんな景色をご覧になってはいかがでしょう(※)。ただし、水位の変化には十分ご注意ください。 水源となる北アルプス・常念岳や蝶ケ岳に雨が降ってから烏川が増水するまでにはタイムラグがあります。園内で合流する小野沢川ともども、時には濁流となることもあります。 (※)川霧は梅雨時期だけに限りません。川の水温と気温の関係で、季節に関係無く発生しています。





     増水時の様子は、写真にマウス・オン


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蜻蛉(とんぼ)? 蝶?

 写真はキバネツノトンボの孵化直後の幼虫です。成虫[写真にマウス・オン]は一見するとまるで‘蝶’のようですが、名前は ‘トンボ’。 … はて (・_・?)  じつは、トンボでもチョウでもなく アミメカゲロウ目ツノトンボ科 に分類される昆虫です。 トンボが幼虫から成虫になる不完全変態であるのに対して、ツノトンボは、幼虫→蛹→成虫になる完全変態です。 なんとも愛くるしい(?)この幼虫。 問題は、その孵った場所です。  多くの場合、草原の草木の枯れた枝や茎に卵を産み付けるのですが、今回見つかったのは、今が盛りと開花中のムシトリナデシコ(ヨーロッパ原産の外来種)の茎。 帰化植物の繁殖を極力抑えたい当園地とすれば、見つけ次第真っ先に除草対象としています。 今回は、たまたま 卵に気がついて、九死に一生を得た彼らですが、本来であれば草は刈り取られて、その儚い命を終えていました。





 幼虫の体長は2mmほど。ルーペで観て知る、この姿!


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長い付き合い (旬情報 番外編)

 毎年同じ時期に、このブナと出会うようになって今年で 9年目。  飯山市なべくら高原で数百年を生き続けている『森太郎』と名付けられたこの樹は、林野庁 『森の巨人たち100選』 に選定されています。
 毎年今ごろ、【樹木医と行く 巨木の往診】と銘打った催しがおこなわれており、縁あって当WEB管理人がその担当になっています。十数年前、この森太郎と、もう一本のブナ『森姫』の衰退を案じた人々により保護活動が始まりました。 両者とも山の中に自然に生えている樹であることから、人為的な手当てなどはせず、根の周囲への立入りを規制して、その経年推移を見守っています。 残念ながら森姫は一昨年枯れました。 一方、森太郎は、衰退の兆候が認められるとはいえ、おそらく、当WEB管理人よりは長生きするであろうと思われます。『わしのことより、自分のことを心配しろ』という、森太郎の言葉が聞こえます。





     『やぁ お互い、今年も無事で、なにより』