.    '13年7月25日

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忘れ草

 今が盛りのワスレグサ属のヤブカンゾウ(背景の白い花はオカトラノオ)。 【忘れな草】は知っていても【忘れ草】をご存知ない方が多いようです。 ワスレグサ属の学名は Hemerocallis (ヘメロカリス)。 ギリシャ語で、ヘメロは‘一日’、カリスは‘美’の意。 また、英名は"daylily"(一日だけのユリ)。いずれもが一日花の特徴を表しています。 ヤブカンゾウは 3倍体 染色体のセット数が奇数であるため、正常な減数分裂ができず、結果として種ができない〕 ため、 増えるのは種子によるのではなく根 (正確には匍匐茎) のクローン増殖によるものです。それが、ヤブカンゾウが一面に群生する理由です。 今の時期は野の花としての存在感がありますが、春先は野草というよりも山菜として知られています。 ヒトの手によって株分けされてあちらこちらに植えられたり、あるいは、川の氾濫により流されて新天地で繁茂します。





      花の様子は、写真にマウス・オン


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樹名札

 烏川渓谷緑地市民会議会員とともに 樹名札の設置を実施しました。 すでにこれまでに森林エリアの要所にある樹木には樹名札を付けています。今回はその補足として、‘気になる樹’を 来園された方にお知らせしたく追加した次第です。 一方、水辺エリアでは、このような立派なものではなく、極めて低コストの名札を (少しだけ)草や樹の根元に置いています。⇒こちら  さて、どちらがよろしいでしょうか? 見た目の良さ ・情報量の多さでは比べようもなく前者に軍配が上がるでしょう。 一方、目線よりだいぶ下に置き、風景の邪魔をしないという点からは後者が良いと思われます。 なお、前者は樹の成長にあわせ固定ベルトの長さを伸長する必要があります。時に気づくのが遅れて、ベルトが足りなくなり、名札が落下していることも。生きている限り樹は太り続ける(=太らなくなった時が樹が枯れた時)を実感します。





    数年後には、固定ベルトの長さが足りなくなる


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動植物の採取・採集禁止のお知らせ

 今年度から、園内での動植物の採取・採集が禁止になりました。  これまでも長野県都市公園条例において、植物の採取や鳥獣類の捕獲・殺傷は禁止されています。今後はこれに加えて、昆虫や菌類(きのこ)等、全ての動植物が対象になります。(※)  これは来園される方に等しくご覧いただき楽しんでいただくことを目的としています。 当緑地は【みんなの公園】です。言い方を換えれば【だれのものでもない公園】とも言えます。 採取により個人の所有物にすることは、その精神に反します。あるいは、昆虫などの採取は、時として無益な殺生を招いたり、遠地で放すことにより遺伝子汚染の発生源となる危険性があります。 きのこ狩りや山菜採り、地蜂(スガレ)追いなどは、以前からの楽しみ方であり、文化の一面もありますが、なにとぞ ご理解を賜りますよう。
  (※)調査や学習、緑地管理などの例外を除く





           設置看板(一部)