忘れ草
今が盛りのワスレグサ属のヤブカンゾウ(背景の白い花はオカトラノオ)。 【忘れな草】は知っていても【忘れ草】をご存知ない方が多いようです。
ワスレグサ属の学名は Hemerocallis (ヘメロカリス)。
ギリシャ語で、ヘメロは‘一日’、カリスは‘美’の意。 また、英名は"daylily"(一日だけのユリ)。いずれもが一日花の特徴を表しています。
ヤブカンゾウは 3倍体〔← 染色体のセット数が奇数であるため、正常な減数分裂ができず、結果として種ができない〕 ため、
増えるのは種子によるのではなく根 (正確には匍匐茎) のクローン増殖によるものです。それが、ヤブカンゾウが一面に群生する理由です。
今の時期は野の花としての存在感がありますが、春先は野草というよりも山菜として知られています。 ヒトの手によって株分けされてあちらこちらに植えられたり、あるいは、川の氾濫により流されて新天地で繁茂します。
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