.    '14年5月9日

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今シーズン初めての出会い

 山道を歩いていた時、ばったり会ったのはカモシカ。 今年の春になってからのカモシカとの出会いは、これが最初です。 年明け以降の大雪のために、エサ不足から多くの野生動物が春を迎えることなく死んだとのこと。 雪国に適応したカモシカでさえも、その例外ではなかったようです。 しかし、この個体は生き延びて、今は豊富なエサに恵まれた最良の時を過ごしています。 それにしても、これまでに見たことのない明るい毛色をしています。いつも園内で見かけるのは濃い茶色あるいは黒色の個体が多く、このような色は初めてです。  ただし、毛の色は地域変異ではなく個体差です。 左の角の先が折れているのと、この毛色の特徴から、今後どこで出会っても、ひと目で識別できると思われます。 一方、当WEB管理者が気づいた時に、すでにこちらを見つめていた彼(彼女?)は、今後、当方を識別してくれるでしょうか。





      見つめあったまま、時が過ぎる…


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古道つながり

 上写真は‘塩の道 ・千国街道’、下写真は‘飛騨への古道’です。塩の道は、当WEB管理者が講師を務める講座で訪れた時のもの。 飛騨への古道は、次回開催のからすの学校・間道を歩く の下見の際の様子です。 日本海側と太平洋側を結ぶ塩の道のうちの糸魚川と松本(塩尻)間は千国街道と称され、生活道路になっている所もありますが、このような気持ちの良い散策路があちこちに残ります。  一方、飛騨への古道は、当講座のために講師が資料や踏査から見つけ出したものです。 一部は植林地のため作業道が設けられており、道筋が判然としなかったのですが、 馬頭観音や「南無大悲観世音菩薩」の石碑【下写真】があり、ここが古道であった証となっています。 新緑の中、響きわたる渓流の音を聞きながら、先人たちの旅の楽しさに思いをはせ、あるいは苦労が偲ばれるひと時になることでしょう。







   古道を歩くたびに、先人の健脚さに驚かされる


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樹木医研修会 (旬情報 番外編)

 当WEB管理者が所属する【日本樹木医会長野県支部】の研修会が、当園地及び周辺でおこなわれました。 午前中は園内においての講習、午後は市内のとある御屋敷に生き続けるケヤキを対象に、腐朽による危険度診断実習。 使用した機器は音波を使い樹木内部の腐朽部や空洞を計算で求めてパソコン画面に可視化するという優れものです。
 昨今、ポプラの倒伏による死亡事故やケヤキの枝折れによる受傷事故などが発生したため、街路樹や公園樹の扱いが見直されています。 「危険なものはすべて伐ってしまえ」という極論に従えば、ほとんどの街路樹は伐らなければなりません。 成長とともに下枝が枯れるのは樹木の生理であり、枯れた枝が落ちるのは必然です。 『元気が良くても危険な樹』と『弱っているが(当面は)安全な樹』をいかに見分けるかが道路や公園管理者に求められています。





  先端技術を駆使しても、樹木の診断はむずかしい