.    '14年9月8日

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わき立つ雲

 雨上がり、吊り橋の上から蝶ヶ岳(背後の山塊)を見ると、手前の谷にわき立つような雲がありました。‘霧雲’の別名を持つ‘層雲’です。  時にこれが広大となり谷や盆地を覆うように発生すると雲海となります。  今年の夏は例年になくこの層雲を見ました。雨上がりの直後に見られることから、それだけ雨の日が多かったといえます。いまだスッキリしない天候の多い安曇野ですが、初秋の雨の中の散策もまた捨てがたいものがあります。 今園内ではユウガギク、ノコンギク、ゴマナなどキク科の仲間や、キツリフネ、ミズヒキ、ミゾソバなど秋の花が咲きそろい、その草陰ではカンタン、ヤブキリ、ヒガシキリギリスなどが 今が盛りと鳴いています。  ところで、虫の音(ね)を日本人は言語脳(左脳)で処理するのに対して、多くの人種は単なる音として右脳で処理しているとのこと。日本人は、『虫の声』が判る稀な民族のようです。





    刻々と姿を変える様子は、雲というよりも霧


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白露(はくろ)

 二十四節気の白露となり、草木の葉に露が目立つようになりました。 明け方、大気よりも草木の葉の表面温度が下がると、露点(水蒸気が凝結し始める温度)以下になって葉に露がつきます。それが朝露【上写真】。 大気中の気体(水蒸気)が液体(水)に変化したものです。 一方、これに似た現象が、‘溢泌液(いっぴつえき)’【下写真】。 植物が吸い上げた水は、通常は‘蒸散’(大気中への放出) により気化されますが、状況によっては蒸散では排出しきれずに水滴として放出します。  それが溢泌液です。 土壌から吸い上げた水であるため、各種ミネラルが含まれています。そこで植物としても『そのまま捨てるのは、もったいない』と考えて(?)、有用成分の一部は、放出前に回収しています。   なお、樹木は今や成長時期は過ぎ、吸収する水 の量を減らし、まもなく活動休止に入ります。







    白露が過ぎれば秋分。 秋はすぐそこです


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ブナ林にハイブリッドユリ (旬情報 番外編)

 写真は当WEB管理者が講師を務める講座で訪れたブナ林。このような所ではササユリクルマユリを想起する当WEB管理者にとって、この光景はカルチャーショックでした。 一面に咲いているのは、ユリはユリでもハイブリッド種、人為的な交配種です。 標高1300m近くにあるこのスキー場は、夏には【ゆり園】になります。  開花に合わせてゴンドラが運行され、多くの人々でにぎわいますが、この時はすでにシーズン終了でゴンドラは休業となり、一日中いても我々のほかに人影はありませんでした。 貸切のこの光景を‘素敵!’と感じるか‘場違い’と感じるかは見解の分かれるところです。 ちなみに、この近くにはブナのほかにネズコ(別名:クロベ)の巨木が生えています。その自然林の中に、日本固有種とはいえメグスリノキ(カエデ科)の苗木が所狭しと植栽されたのを見て興醒めしたのは、やはり価値観の相違でしょうか?





    街中で見ると、それなりに魅力的なのだが…