一般社団法人 スピリット・ヴォイス
地球環境と多様な生命を尊び慈しむ真に豊かな人間社会の実現を目指して考え行動する人々
私が横浜市議会議員に立候補する理由と市議会議員として挑戦したいこと(活動指針)
景気低迷の長期化に、800兆円を超える国の借金や少子高齢化などの問題が重くのしかかり、日本の将来に明るい展望が描きづらくなっているなか、日本の街角の景色が少しずつ色あせて見えてくるような気さえします。しかしその一方で、実際に様々な人たちとまちづくりやまちおこしについてお話をしてみると、できることなら自分たちが住んでいる愛着あるまちのために一肌脱ぎたいと思っている人たちが決して少なくないということが分かります。そして、地域や社会のために何か貢献したいという、人々の善意に根差した本質的な気持ちは、結局のところ、具体的に何をどこでどうすればいいのか分からないといったフラストレーション(行き詰った感覚)となって鬱積(うっせき)してしまっているというのが現状ではないかと感じています。
このような現状に対する私自身の答えは、大きな時代の流れのなかで、変化するものと普遍的なものとをよく見極め、より良い社会の実現のためにどのような仕組み作りが必要で、具体的に何をしなければならないかを考え議論し、実際に変化を起こすべく行動するということに他なりません。つまり私たちには、民主主義の原点に立ち返り、私たち(市民)自身の発想、自由闊達な議論、そして勇気ある行動を通して、社会構造の変化(激変)という大きな時代の流れに立ち向かっていくということが求められているのだと思います。改めて言うまでもありませんが、日本は民主主義国家です。何か現状に不満があったら、変えたいことがあったら、私たち(市民)一人ひとりがどうしたらいいのかをよく考え、議論し、実際に行動するという普遍的な大原則が、私たち自身によって実践されなければ、民主主義のシステムそのものが正しく機能することはあり得ません。今日の日本の政治は、あたかも政党のための政治のようであり、本来の民主主義のあるべき姿としての、「人民の人民による人民のための政治」とは、かけ離れた状態になっていると言わざるを得ないのではないかと思っています。
このようなことから、私は、「思いやりの精神と活力あふれる住みよい国際都市、横浜」のために、以下のような方針を掲げて、政治活動を行っていくことを決意いたしました。拙くはありますが、私のこれまでの経験や、多くの人々や歴史から学んだ知恵を活用しながら、横浜市民の衆知と活力を結集するとともに、他の地域や多くの国々の多様な人々との交流を通して、より良い社会実現のために力強く前進していきたいと考えています。
新しい社会的企業の創出を振興し、新たな雇用の創出・市民サービスの向上・行政の効率化を目指します
市民の知恵や経験や活力を、社会や地域の課題解決(高齢者・障害者の介護・福祉、社会的弱者の就労支援、まちづくり・まちおこし、青少年・生涯教育、子育て支援、健康増進、自然保護、動物愛護、国際協力...)のために生かす事業形態であるソーシャルビジネス(*1)やコミュニティービジネス(*2)(以下、社会的企業)を、より一層振興する仕組み作りを通して、以下のことを実現していくことを目指します。
- 新しい雇用の創出
- 市民サービスの向上
- 行政の効率化
横浜市民の社会的課題に対する当事者としての課題解決力をビジネスとして組織化・事業化することによって、従来の行政による市民サービスに比べて、より顧客(横浜市民)のニーズに的確・効率的に応えられる(市民サービスの向上)とともに、新しい雇用を生み出す社会的企業の創出を、より積極的に推進します。このことによって、従来の行政による市民サービスの非効率やサービス品質の問題が改善され、結果的に、行政の効率化(低コスト化)につながることになります。社会的企業による新しい事業の創出は、市民の知恵と活力を公共サービスの分野にビジネスとして生かすことによって社会の全体最適を目指す、正に市民と行政にとってWin−Winの関係を作り出す仕組みだということができます。
このような社会的企業による新しいビジネスを、市民生活に関わる様々な分野において創出していくために、社会的企業の立ち上げに必要となる知識・スキルの習得や資金調達に関する支援、さらには起業後のアフターフォローなどの包括的な支援体制のための仕組み作りをより積極的に推し進めていきます。少子高齢化や地球環境などの社会的課題を、社会的企業の事業活動によって解決する仕組みを定着させることによって、新しい雇用の創出と市民サービスの向上による行政の効率化という好循環が起き、社会的な生産性(費用対効果)が継続的に改善されていくことになります。そして、新しい社会的企業の創出を推進することによって、現在取りざたされている将来的な増税圧力を緩和するとともに、より豊かで住みやすい社会を実現することができるようになると考えています。横浜には、このような分野で道なき道を開拓してきた社会的企業の貴重な事例がたくさんありますが、この流れをさらに大きな流れとして拡大していきたいと考えています。
横浜市民の創造力と進取の精神が、これまでの行政や社会のあり方をより良い方向に変えていく大きな原動力となり、やがて大きな成果を上げ、日本全国、さらには世界の人々から、新しい時代の持続可能な社会システムのひとつとして、いずれ「横浜モデル」と呼ばれるようになることを目指して、努力していきたいと考えています。
(*1) ソーシャルビジネスとは、社会的課題に取り組むことを事業活動のミッションとし、そのための革新的な商品・サービスや、それらを提供するための新しい仕組みによって、収益が伴うビジネスとして継続的に事業活動を行う事業体、あるいはその事業。
(*2) コミュニティビジネスとは、(*1)と同様に、社会的課題に取り組む継続的なビジネスであるが、(*1)と違って、活動領域や解決すべき社会的課題について一定の地理的範囲が存在する事業活動を行う事業体、あるいはその事業。
横浜市による自然・動物保護に関わる施策促進と市民・企業による保護活動に対する支援強化を目指します
38億年前に地球上に最初の生命が誕生して以来、進化という正に奇跡的なプロセスを経て、多様な生命体によって構成される生態系(自然)は、絶妙で神秘的なバランスを保ちながら、およそ500万年前の人類の登場とともに今日まで全体として成長・発展し続けてきました。しかしながら人類は現代に至って、その宇宙の摂理に反するように、地球環境とその生態系を毀損し続けており、このままいくといずれ地球の生態系を崩壊させてしまうことになるかもしれないという危険性すらはらむようになっています。人類による地球環境と生態系に対する破壊がどのような形(速度)であれ続く限り、いずれ必ずその時はやってくることになるのでしょう。実際のところ、それが何万年先のことになるのか知れませんが、その時の地球上の風景は、人類が繁栄を謳歌(おうか)する現在とはまったく違ったものになっているはずです。
地球環境が育んだ多様な生命あふれるこの世界が、宇宙の摂理に基づき、絶妙のバランスを保ちながら全体として未来永劫成長・発展し続けていくためには、人類がもっと命というものを尊び慈しむ存在へと、いわば進化していくということが必要になるのではないでしょうか。自然の神秘に感動し感謝する心、地球環境を尊び生命を慈しむ心がもっともっと増えて地球全体の主流となれば、真に豊かで持続可能な世界へと方向転換が可能になることでしょう。そのためには、私たちの身近なところからもっと命を尊び慈しむ心を増やしていき、動物に対しても、命ある存在として、もっとやさしく思いやりのある行動を取ることができる成熟した社会へと進歩していくことが必要だと考えます。そして、このような命に対する我々の心のあり様は、動物とのかかわり方ということにおいてだけでなく、広く日本(人間)社会全体の先行きをも左右する重要な問題として認識する必要があるのではないかと考えています。
このようなことから、私は次のことを提案し、積極的に取り組んでいきたいと考えています。
1.自然保護・生物多様性保全関連事業の推進
- 「生物多様性国家戦略」に基づく横浜市の「生物多様性地域戦略」検討作業のモニタリング及び積極的な協力
- 2011年秋の「生物多様性保全活動促進法」の施行にともなう、横浜市の「地域連携保全活動計画」策定関連作業のモニタリング及び(行政と市民、市民団体、企業などとの協働体制の確立に向けた)積極的な協力
- 人間の社会経済活動と自然が調和する地域づくりを推進のための活動拠点の設置推進
2.動物愛護関連事業の推進
- 伴侶動物の殺処分がない社会を実現するための協働体制(市民ボランティア、動物愛護団体、横浜市)の確立・強化
- 人と動物が真に共生できる社会実現のための活動拠点として、横浜市動物愛護センター(仮称、2011年5月開所予定)の積極的活用(動物の適正飼養に関する教育・啓蒙、保護動物の飼主・里親探し、市民ボランティア・動物愛護団体との協働など)
- 地域猫活動(地域猫の不妊・去勢処置、適正な飼養管理、地域住民との良好な関係の維持管理など)に対する支援及び市民ボランティア・動物愛護団体との協働体制の強化
日本の国際化をリードし、世界の人々が集い自由闊達な議論を通して学び合う国際都市、横浜を目指します
横浜は1859年の開港以来、日本の近代化・国際化の歩みの中で、貿易や海外との文化交流の窓口として、重要な役割を果たし続けてきました。世界中の新しいものや文化が横浜から日本中に広がり、日本人の新しい文化や生活スタイルの一部となってきました。そしてそのような伝統は、現在も横浜市民の異文化に対する好奇心や積極性、外から入ってくる新しいものに対する寛容さなどに生き続けており、横浜は、多様な文化的土壌に、魅力的な個性あふれる心地よい国際都市として、今日の少し色あせた感の否めない日本の中においても、キラリとした輝きを放ち続けているように思います。
一方、長引く景気低迷によって経済的環境の厳しさが増すなか、人びとの関心がより足元のことに向かい、日本人が全体的に内向き志向になってきたと言われています。例えば、海外留学する若者が減少していることや、海外勤務を敬遠する会社員が増える傾向にあるといったようなことが報告されていますが、要するにより多くの人々が身の回りのことに精一杯で、海外のことを考える余裕がなくなってきているということなのかもしれません。しかしながら、日本の歴史を振り返ってみると、日本の社会は、古き良き伝統を大切に連綿と受け継ぎながらも、要所要所では外国から新しい技術や思想や文化などを積極的に学び取ることによって、より豊かな社会へと進化・発展してきました。
これから日本の社会が、現在の閉塞感を打ち破ってより明るい未来を切り開いていくためには、国際的な交流を通してより良い方法を学び取る、あるいは国際的な議論を通してお互いに学び合えるような環境を作っていくことが必要なのではないかと考えます。多様性がより強い環境を作るということは、何も「生物多様性」に限らず、文化的・社会的な多様性は、行き詰まり感のある現状を打破する新しい可能性を生み出し、より良い横浜、そしてより良い日本の未来へと繋がっていくということになるのではないかと思います。
このように考えてくると、横浜は今後ますます、その存在感を強めていくことになるのではないでしょうか。日本を代表する国際都市、横浜がもっている、異文化を素直に受け入れるオープンな土地柄と、明るい未来へのポテンシャルとして横浜市民がもっている知的好奇心や活力を生かして、横浜がこれからの日本の真の国際化における要の存在として、世界の人々が集い自由闊達な議論を通してより良い社会の枠組み築き上げていく国際的共同作業の拠点となることを目指して、次のことを提案し積極的に働きかけていきたいと考えています。
- 市民レベルの国際的な人材交流の振興
- 横浜市が会長都市を務めるCITYNET(アジア太平洋都市間協力ネットワ)の振興と市民レベルの参画推進
- 人類共通の課題解決のために、世界の人々が集い、自由闊達な議論を通して学び合い提言する国際会議の創設 (例: 生物多様性国際自治体会議)