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※太陽光と電源※

環境面と電力供給網の安定維持の観点から自然エネルギーの活用が注目されています。最も身近な自然エネルギーは太陽光で、太陽光発電や太陽熱温水器等はかなり以前から製品化されています。

最近ではインターネット経由で太陽電池パネルを購入することも簡単になりました。


太陽電池パネルを効果的に使うには、MPPT(Max Power Point Tracking ・・・ 最大電力点追従)機能を持ったチャージャーやDCDCコンバータが必要です。しかし自分の身の回りのちょっとした用途に応用できるMPPTモジュールは意外と少ないようです。

弊社では誰でも簡単にMPPT機能をもった電源やチャージャーを構築できる制御回路を開発しています。


* 太陽電池とは? *


通常の電池は電圧源ですが、太陽電池は電流源です。太陽電池のセルに光が当たれば、電流が流れ始めます。 この電流を外部へ取り出せば電流源として働きます。太陽電池セルの端子電圧は各パネル固有のI-V特性カーブとセルから取り出す電流によって決まります。このセルを数十個直列に繋いで1枚の太陽電池パネルとします。

太陽電池パネルが発電した電流は、外部に取り出さなければ内部のボディーダイオードへ流れ、全て発熱となって自己消費されてしまいます。従って太陽電池パネルから連続的に電流を取り出すことが有効に活用するポイントです。


* MPPTとは? *


太陽電池から取り出す電力を最大にするにはI-V特性カーブにおいて、電力が最大になるポイントに動作点を設定します。太陽電池の負荷はインバータ或いはDCDCコンバータやチャージャーですが、負荷に供給する電流を調整することで動作点を最大電力点になるようにします。最大電力点のことをMPP(Max Power Poinr)、動作点が最大電力点になるよう制御することをMPPT(max Power Point Tracking ・・・最大電力点追従)制御と言います。また最大電力点は日射量によって微妙に変動しますので、天気や時間によって変わります。

主なMPPT手法は次のようになります。

1)アナログ回路による定電圧制御
   天気や時間に関係なく、動作点をある特定の電圧に固定する制御方法です。
   パネル一枚の用途に多い簡易MPPTです。

2)マイコン制御による山登り方
   通常MPPTというときはこの山登り方のことを言います。
   一定周期で最大大電力点で有るかどうか確認して調整します。

3)上記2方式の併用
   一戸建て住宅の屋根に設置するシステムでは、パワーコンディショナがMPPT機能を持っ   ています。
   しかしパネル数枚のシステムではパワコンが使えず、何らかの手段でMPPT機能を実現   する必要があります。コストと機能のバランスを取ると、1)と2)の併用、或いは中間的な   方法が現実的です。


* 太陽電池パネルと故障モード*


太陽電池パネルには故障は起きないような印象がありますが、懸念材料もあります。


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* 小規模システム向けのMPPT制御ボード開発 *


市販のMPPTモジュールは多数有りますが、その大半はパネル1~2枚用です。またその用途も鉛バッテリーの充電用が殆どです。パワコンのMPPTを使うにはパネル数は20枚前後、或いはそれ以上必要で、パネルとパワコンを組み合わせて販売されることが多いようです。

このように屋外施設の補助電源のような、使用するパネル数が10枚以下程度の小規模システムにMPPTシステムを利用するための機器が見当たりません。

弊社では小規模システムに向けて、パネル毎にMPPT機能を持たせるモジュールの開発を進めています。回路はMPPT制御信号を作るF/E(フロントエンド)ブロックと、電力を扱うB/E(バックエンド)のDCDCコンバータ或いはチャージャーブロックから構成されます。



MPPTモジュール用2chDCDCコンバータボード
MPPT回路のバックエンドとなるDCDCコンバータボード

*** 高入力電圧対応、高効率 、高スイッチング周波数、同期整流、 2ch 構成 ***













MPPT制御信号生成ボード


MPPT制御信号を作るフロントエンド回路
 
***戸外でも調整や部品交換が行いやすいように、足つき部品を中心にした基板***








*上図のMPPT基板はF/E(フロントエンド)基板とB/E(バックエンド)基板を統合した、実験用MPPTボードを準備中です。アナログ方式の簡易MPPTからマイコンを使った山登り方にまで実装オプションで、200W程度まで対応可能となる予定です。ご興味のある方がいましたら販売することも可能ですので、詳細仕様はメールにてお問い合わせ下さい。