落とし文(おとしぶみ)
写真はウスアカオトシブミ(かな?)。 オトシブミやチョッキリの仲間は種類が多く、あわせて90種あまりが確認されているとのこと。 それにしても、「おとしぶみ」「ちょっきり」とは、命名者の気品とユーモアを感じさせるネーミングです。
ちなみに、「落とし文」とは、昔(いにしえ)、手渡すことがはばかられる 恋文や政治批判をしたためた手紙を、拾われることを前提にそれとなく落としておいたもの。
昆虫のオトシブミのつくる落とし文は、幼虫が成虫になるまでの揺籃(ようらん=ゆりかご)です。 このなかに産みつけられた卵は、外敵に見つかることもなく 食料には恵まれ(食べ物でできている棲家!)、さぞかし快適な住まいなのでしょう。
一方 チョッキリのなかには揺籃をつくらないものもいて、森林エリアでよく見かけるハイイロチョッキリは、コナラやミズナラのドングリに産卵して、その小枝を切り落とします。
|