.    '07年8月1日

   .

からすの学校(7月29日開催)

 からすの学校 ・第19回は、水生生物観察会。 梅雨あけのこの時期、清流での水生生物観察は お奨めです。(この日、からすの学校とは別に管理 事務所で対応した川遊び&観察会も好評でした)
観察できた生物は… オオナガレトビケラ(写真左)、ムカシトンボ(写真右)、ニッポンアミカモドキ、 モンカゲロウ、クロヒゲカワゲラ、フタフシモンカゲロウ、ブユ、アミカ、ガガンボ、マダラカゲロウ、ヒラタカゲロウ、モンカゲロウ、ヨシノマダラカゲロウ、ナガレトビケラ、ヤマトビケラ、コカクツツトビケラ、ウズムシ、 ナガレアブ、モンキマメゲンゴロウ、マメゲンゴロウ、サワガニ、イワナ、 カジカ など、その多くが清流に生息するものです。
なかでも前三者【オオナガレトビケラ、ムカシトンボ、ニッポンアミカモドキ】は絶滅が危惧される種であり、自然環境の高さの指標になる生物です。







   .

からすの学校 ・講師陣

 上記からすの学校講師の吉田利男先生〔左〕と、たまたまご来園された第1回講師の橋本郁三先生〔右〕。 体調をくずされた橋本先生は、いまだ本調子ではないと仰りながらも、遠路わざわざご来訪くださいました。 思えば一昨年、先生との出会いがなければ、からすの学校は誕生していませんでした。
 以来、今日まで継続できたのは、両先生をはじめとして、ひとえに 各回の講師の方々のご好意によるものです。県の規定により、民間イベントでは考えられない薄謝で招聘させていただき、要請する側として心苦しい限りです。 にもかかわらず、皆さん快くお引き受けいただき、毎回 好評を博すイベントとなっています。
 ところで、橋本先生が新たな書籍を上梓されました。 タイトルは、『食べられる野生植物大事典』
これは、頭と胃が満たされる一冊としてお薦めです。  



   これまでの からすの学校 の様子は→ こちら


   .

アサギマダラ 〔写真は、さなぎ 〕

 渡りをする蝶として知られているアサギマダラ。 その卵を管理事務所内で育てていました。
 幼虫の食草はイケマという全草に毒を含むつる性の多年草です。 春、南方から飛来したアサギマダラは、開き始めたイケマの葉に産卵。 時が過ぎ、孵った幼虫は、その葉を食草として育ち 蛹の時期を経て、今ごろ羽化します。 そして園内にあるヨツバヒヨドリで 吸蜜して、やがて南を目指すのです。
 毒草のイケマで育ったこの蝶は、野鳥から捕食さ れることがなく優雅に飛翔します。そのため、素手でも容易に捕まえられます。ところで、イケマの学名は〔犬を殺す〕の意。 いかにも毒草を予感させます。
一方、和名の由来はアイヌ語の 「カムイケマ(神の脚)」から。 何やら意味深い由来がありそうです。
羽化の様子は→ こちら  以前の話題は→ こちら