.    '09年2月22日

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木地師の世界(2月21日開催)

 からすの学校・第27回は、木地師の世界
漂泊の職人集団という一面から、時に、良きにつけ悪しきにつけ、様々な誤解があったことを判りやすく解説していただきました。 その興味深い伝説 ・ 伝承とともに参加者の皆さんが注目されたのは、 轆轤(ろくろ)の技によって生まれた数々の名品。松本市の木地師小椋邦彦さんの作品や、おそらく今後 目にする機会の無いであろう 百万塔 (下写真:中央奥の 「三重の塔」様式の二つ) などを、見て触れる貴重な体験をしていただきました。   また、折口信夫(民俗学者、歌人:釈 超空)と木地師の関わりについても解説いただきました。  歌集『海やまのあひだ』の一首『人も 馬も 道ゆきつかれ死にゝけり。旅寝かさなるほどの かそけさ』に、生きるもの ・死にゆくものへの優しさや 憐(あわ)れを感ぜずにはおられません。〔以前の木地師の話題は⇒
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誰かに似ている

 写真はいずれもクズの葉痕(葉が落ちた痕跡)。 どこかで見た顔 … お心当たりは、ありませんか?
普段見慣れたクズでさえ、じっくりと観察すれば、こんな思わぬ発見もあります。この写真の顔(?)も、一株から伸びた2本のツルを撮ったものです。
 暖かい日には、日だまりのなかに座り、ツルの葉痕ひとつひとつを見て、長閑(のどか)で 浮世離れした時を過ごしながら、連想力を養ってみてはいかが?
 冬芽も葉痕も ほぼ一年中見られますが、葉が繁ると見えにくくなってしまいます。 落葉樹は今、花や実の華やかさはなく、葉っぱの装いもありません。 だからこそ、その樹本来の姿がわかります。 そこで、眠 りから覚める前の樹木の観察はいかがでしょう。
次回(3月14日)からすの学校は、冬の樹木観察
恒例となった馬場多久男先生の講座です。



       目を描くなどの加工はしていません


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スノーシューで自然観察 (旬情報 番外編)

  当WEB管理者が講師を務めるNHK文化センター の講座で、乗鞍高原を訪れました。  今シーズンの降雪の少なさは、乗鞍も例外ではありませんでした。本来であれば、積雪で障害物のなくなったフィールドを、足の向くまま 気の向くままに歩き回るのがスノーシューの醍醐味。 しかし この日は、雪の深い場所を求めて歩くという、なんとも本末転倒な状況に…  しかし、動物の足跡探しには絶好のコンディションでした。 確認できた足跡は、ウサギ、リス、テン、イタチ、キツネ、イヌ、ネズミ など。   なかでも、ウサギとリスあるいはテンとイタチは、それぞれ似た形の足跡を残すために、(書籍などでの)机上の学問では判別が難しいようです。 しかし、実物を目の前にすれば、違いは一目瞭然。大きさやその特徴から識別は容易であることを知っていただきました。